2004 Fiscal Year Annual Research Report
胎盤における医薬品の輸送に関わる新規薬物輸送担体の機能解析
Project/Area Number |
16659042
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
小林 靖奈 昭和大学, 薬学部, 助教授 (20276611)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山元 俊憲 昭和大学, 薬学部, 教授 (30112741)
大林 真幸 昭和大学, 薬学部, 助手 (70349041)
神山 紀子 昭和大学, 薬学部, 助手 (00315102)
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Keywords | トランスポーター |
Research Abstract |
【目的】 本年度は、hPT1の機能解析を[^<14>C]TEAを基質にして(1)Michaelis-Menten動力学試験を行ってMichaelis定数(Km)値を求めた。その結果、アフリカツメガエル卵母細胞発現系を用いてhPT1を介したTEAの輸送は、60.0μMであった。さらに[^<14>C]vitamin C、[^3H]taxolを基質として同様に検討した結果、hPT1を介した輸送活性は[^<14>C]vitamin Cが75.3μM、[^3H]taxolが67.7μMであった。 機能解析と平行してhPT1のマウス型ホモログの単離を目指した。まず、NCBI BLASTで検索し、マウスゲノム上にhPT1と相同性が高い遺伝子(本研究課題ではmPT1と呼ぶ)を見いだした。そこでこの遺伝子の発現を、Northern blot法で確認するために、マウスの脳、眼、心臓、肝臓、肺、骨格筋、膵臓、腎臓、睾丸のtotal RNAを抽出した。次いでoligo dex dTカラムを用いてmRNAに精製した。この時の260>280nm ratioは約1.6であった。また、同法により、ラットからも脳、眼、心臓、肝臓、肺、骨格筋、膵臓、腎臓、睾丸のtotal RNAを抽出した。次いでOligodex dTカラムを用いてmRNAに精製した。作成したmRNAをHybond N+のナイロンメンブレンにキャピラリーブロッティング法で転写し、α-[^<32>P]dCTPで標識したhPT1 cDNAをプローブとしてNorthern blotにてPT1のmRNAの組織分布を見たところ、マウスでは睾丸に好発現していた。この様な組織分布はラットでも同様であった。 本年度で得られた結果をもとに、来年度はmPT1、rPT1の遺伝子を単離することを目指す。また、hPT1の基質認識性について更なる検討を加える。
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Research Products
(3 results)