2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16659063
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
近江谷 克裕 独立行政法人産業技術総合研究所, セルエンニアリング研究部門, グループ長 (20223951)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 芳浩 独立行政法人産業技術総合研究所, セルエンニアリング研究部門, 研究員 (10291080)
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Keywords | 生物発光 / ルシフェラーゼ / ルシフェリン / 細胞機能解析 / 細胞内pH |
Research Abstract |
地球上の多くの生物は昼夜に連動した24時間周期で活動する。この周期性を支える体内時計に関し分子→細胞→組織→個体のあらゆる階層で研究が盛んに行われている。よって体内時計を理解するための基盤技術の構築は重要な研究開発要素である。本研究では、核内で変動する時計遺伝子群が細胞内生理をどのように制御し体内時計が変動するか?或いは細胞内生理の変化がどのように体内時計遺伝子を制御するか?が重要であると考え、これまで充分に考察されていない体内時計の指標の一つである細胞内pH変動に着目した。そこで、pH変動を生きた哺乳類細胞においてモニタリングできるホタルルシフェラーゼ分子プローブの構築及び、本システムを用いた細胞内pH日周変動測定を目的とした。体内時計の指標の一つである細胞内pH日周変動を評価することを最終目標に、生きた哺乳類細胞において細胞内pH変動をモニタリングできるホタルルシフェラーゼ分子プローブの構築及び、本システムを用いた細胞内pH日周変動の測定を計画した。本年度はpH変動をモニタリングするホタルルシフェラーゼ変異体を哺乳類細胞用に最適化を行った。ホタルルシフェラーゼとしてはミヤコマドボタル発光酵素を選択、Asn230を他のアミノ酸残基に変異させたところ、pH8-7、7-6で発光色が変化する変異体を作成できた。さらに、これを哺乳類発現ベクターに挿入し、哺乳類細胞での発現を確認した。今後、pH応答型ホタルルシフェラーゼ変異体を細胞導入して細胞内pH日周変動の測定を試みることにする。なお、本研究を進めるため、色識別型ルミノメータアトー社製・AB-2250を購入した。
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