2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16659073
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
東山 繁樹 愛媛大学, 医学部, 教授 (60202272)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松原 守 カルナバイオサイエンス株式会社, プロテオミクス室, 室長(研究職) (90288481)
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Keywords | HB-EGF / CTF signal / neuclear import / membrane protein / endocytosis / vesicle transport / shedding |
Research Abstract |
我々は最近、膜結合型増殖因子Heparin-binding EGF-like Growth Factor (HB-EGF)のプロセシングによって細胞膜に切れ残るカルボキシ末端ペプチド(HB-EGF-C)が膜貫通領域を保持したまま核内に移行し、転写リプレッサーと結合し遺伝子転写を制御すること(HB-EGF-Cシグナル)を見いだした(J.Cell Biol.2003)。さらにHB-EGF-Cはエンドサイトテイックベシクルに取り込まれ、小胞遊輸送の逆経路を辿ることを実験的に証明したが、なぜ核内に移行するのか全く不明である。本研究では、HB-EGF-Cの核内移行の指向性を規定する因子を同定する目的で、HB-EGF強発現細胞株HT1080/HB-EGF-AP細胞を用いて、TPAによるHB-EGF shedding誘導後の細胞ライセートをHB-EGF-C特異抗体#H1により免疫沈降し、沈降物をSDS-PAGEにより分離し、質量分析により解析した。その結果、importin αのフラグメントを含む6種の蛋白質フラグメントを検出した。現在、この6種の蛋白質とHB-EGF-Cとの結合をpull-down assayにより検討している。 一方、ごく最近、ウイルス蛋白質ODV-E66がER膜から核膜孔を通って核内膜に移行することが示されたことから、このODV-E66のアミノ酸配列をHB-EGF-CのTM領域に置き換えたcDNAを作成しプラスミドに組み込んだ後、発現させ、翻訳後速やかに核内膜に機能的に移行することを試みている。これにより、HB-EGF-Cの核内膜移行に必須のアミノ酸配列を明らかにできると考えている。
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