2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16659079
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
柴原 茂樹 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70206142)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飛田 渉 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (10142944)
古山 和道 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (80280874)
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Keywords | ヘムオキシゲナーゼ / 酸素センサー / 肺動脈 / 換気・血流比 / 気道神経上皮小体 |
Research Abstract |
ヘム分解系酵素ヘムオキシゲナーゼ(HO)の非誘導型アイソザイムであるHO-2を欠損する(-/-)マウスは、低酸素血症と低酸素換気応答の低下を呈する。HO-2(-/-)マウスの肺胞構造には明らかな異常が検出されないため、低酸素血症の原因として換気・血流不均等が推定された。すなわち、HO-2は適正な換気・血流比維持機構に関与すると考えられる。この予想外の結果に基づき、HO-2が関与する肺特異的な低酸素応答の分子基盤を解明する。 換気・血流比維持に重要な気道神経上皮小体(neuroepithelial body)と肺動脈の代替えとして、気道神経上皮小体由来のH-146小細胞肺がん細胞と肺動脈平滑筋細胞を用い、両細胞におけるHO-2の発現を解析している。特に、H-146細胞ではHO-2が優位に発現されており、誘導型アイソザイムであるHO-1の発現量は相対的に低い。また、低酸素あるいはヘミン存在下におけるHO-1とHO-2の発現変化を解析している。 低酸素換気応答に関与する新規因子を探索する目的で、種々系統のマウスを無麻酔・無拘束でボディープレチスモグラフ内に入れ、空気、10%酸素あるいは10%炭酸ガス呼吸下で即時換気応答を測定している。 さらに、低酸素感知機構の分子基盤を解明するために、イーストのtwo-hybrid法を用いて、ヘム蛋白質でもあるHO-2と相互作用する因子をヒト骨髄由来のcDNAより単離し、現在その分子の発現と機能を解析中である。
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Research Products
(2 results)