2004 Fiscal Year Annual Research Report
RNAiによるノックダウンウサギ・モデルの開発および動脈硬化研究への応用
Project/Area Number |
16659099
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
範 江林 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 助教授 (60272192)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
孫 慧君 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 助手 (00361329)
多比良 和誠 東京大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10261778)
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Keywords | 遺伝子改変 / 動脈硬化 / 動物モデル / 高脂血症 / 脂質代謝 / 遺伝子導入 / ノックダウン / RNAi |
Research Abstract |
今年度ではまずRNAiトランスジェニックベクターを作製した。small interfering RNA(siRNA)を発現させるために、tRNAプロモーターを用いて、インスレーター配列に挿入した。tRNAプロモーターは、生物種を選ばずRNAiによるサイレンシングが起こる場である細胞質にRNAを輸送する働きを持ち、さらに、tRNAプロモーターを用いたTgマウスの作成例があるため、採用した。トランスジェニック動物においては、ゲノム中にトランスジーンが挿入されているにも関わらず、近隣ゲノムによるpositional effectにより遺伝子発現が起こらないことがよく有る。インスレーター配列とは、そのpositional effectを免れることを可能にする配列である。ノックダウンウサギの作製はマウスよりも数段に時間と手間がかかるため、多数のFOの取得が困難である。そこで、インスレーター配列の導入により、得られたFOウサギのすべてにおいてsiRNAが発現することを期待している。標的遺伝子としてはリポ蛋白リパーゼとコレステロール転送蛋白(CETP)遺伝子の標的配列をスクリーニングして、ノックダウンウサギ作製を目指していきたいと考えている。 ノックダウンウサギを作る前段階として、導入siRNAによるウサギCETP遺伝子のノックダウンをin vitroで確認する必要が有る。CETPは肝臓でしか発現していない遺伝子であり、CETP遺伝子の抑制を調べるには、ウサギの肝臓由来の細胞株が必要となるが、それらは市販されていないのが現状である。しかしながら、産業技術総合研究所・中西真人氏の御厚意によりウサギ細胞株を分与されたため、CETP遺伝子抑制の評価が可能となり、現在進行中である。
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Research Products
(7 results)