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2005 Fiscal Year Annual Research Report

アポトーシス細胞を用いた腫瘍拒絶ワクチン療法の開発

Research Project

Project/Area Number 16659105
Research InstitutionKumamoto University

Principal Investigator

山本 哲郎  熊本大学, 大学院医学薬学研究部, 教授 (60112405)

Keywords腫瘍ワクチン / 腫瘍免疫 / アポトーシス / 腫瘍移植実験 / BALB / cマウス / Meth A細胞 / L5178Y細胞
Research Abstract

BALB/cマウス由来の2種の腫瘍細胞株、Meth A細胞およびL5178Y-ML細胞を同系マウスの皮膚に移植する腫瘍実験系を用いて、アポトーシス細胞の前投与による腫瘍拒絶免疫獲得の有無を検討した。両株化細胞共に、43℃で50〜60分処理することでアポトーシスを誘導した。
Meth A細胞10^5個をマウス皮内に接種したところ、3〜4日後から腫瘍の増殖が観察可能となり、30日前後で肺転移などによりマウスは腫瘍死した。皮内接種の2日前および7日前にアポトーシスに陥らせたMeth A細胞5x10^6をそれぞれ皮内投与しておくと、皮内接種した腫瘍細胞は全く増殖できずに瘢痕除去された。まずMeth A細胞を移植し、その後、5日目と12日目にアポトーシス細胞を投与するという後処置実験においても、腫瘍の増殖は有意に抑制された。
アポトーシス細胞の替わりに、100℃で3分処理したMeth A細胞を投与した場合は、対照マウスの場合と同様に、腫瘍が生着した。無処置の細胞をアポトーシス細胞の替わりに前投与し、その部位を切除した後に腫瘍細胞を移植した場合にも、対照マウスと同様に腫瘍は生着した。すなわち腫瘍拒絶能の獲得は、アポトーシス細胞投与の場合のみ観察された。
Meth A細胞の替わりにL5178Y-ML細胞をアポトーシスに陥らせて前投与しても、Meth A細胞に対する拒絶能を獲得させることはできなかった。これは細胞特異的な拒絶能を意味しており、免疫学的な特異性が存在すると解釈された。現在、この逆の組み合わせによる確認を進めている。
腫瘍拒絶のメカニズムを解明する目的で、拒絶過程の局所を組織学的に検討したところ、腫瘍塊の中心部壊死と、周辺からの肉芽の進入による壊死細胞の吸収が観察された。この状態のマウスから脾臓のリンパ球を分離し、蛍光標識したMeth A細胞に対する細胞傷害活性を調べたが、明らかにできなかった。

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Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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