2004 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト及びスンクス扁桃・パイエル板粘膜上皮に局在するM細胞の免疫組織学的性状
Project/Area Number |
16659108
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Research Institution | Kansai College of Oriental Medicine |
Principal Investigator |
木村 通郎 関西鍼灸大学, 鍼灸学部, 教授 (50111745)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東家 一雄 関西鍼灸大学, 鍼灸学部, 助教授 (90183491)
九鬼 清典 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教授 (40169975)
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Keywords | スンクス / 実験動物 / 腸管免疫 / バイエル板 / 扁桃 / M細胞 / 樹状細胞 |
Research Abstract |
平成16年度より3年の補助金交付が内定されているので、本年度は研究計画調書の記載に従い6匹のスンクスを用い、それらの扁桃及びパイエル板上皮のM細胞・樹状細胞・Tリンパ球・Bリンパ球・IgA抗体産生細胞などの免疫担当細胞の細胞動態について、正常スンクスと抗原感作(HRP標識コレラ毒素の中耳鼓室内投与)スンクスを対象に微細構造学的/免疫組織化学的手法を試み検索した。 (1)スンクス扁桃リンパ上皮共生パイエル板上皮内に比較的多数の樹状細胞(抗マウスMHC抗体が交差反応)やリンパ球の混在が微細構造レベルで観察できた。 (2)M細胞は扁桃陰窩上皮にパイエル板円蓋上皮ないに少数局在していた。それらは何れも管腔に面し不規則な微絨毛突起を出し、やや電子密度の低い細胞質、貧食小胞など細胞質に有し隣接の粘膜上皮細胞との接触部にはjunctional complexが確認され、M細胞の上皮細胞由来としての特徴が観察できた。ごく少例、パイエル板円蓋上皮においてM細胞と樹状細胞の接触像も確認できたがjunctional complex形成は観察されなかった。 (3)光学顕微鏡レベルデのM細胞の局在・分布を調べるために、M細胞に有効なレクチン標識抗体による特異染色を数例試みたが、マウス・ラットとは異なり満足できる結果は得られなかったの現在も、引き続き追試を行っている。 (4)他方、ヒト扁桃でのM細胞の同定に関し、研究分担者(九鬼)らの外科手術時に摘出された口蓋扁桃や耳管扁桃を対象に電顕標本を作製、それら陰窩上皮内に少数のM細胞の局在を観察した。 これら(1)〜(4)の結果を踏まえ平成17年度は研究を発展したい。
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Research Products
(2 results)