2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16659112
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
鳥居 本美 愛媛大学, 医学部, 教授 (20164072)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 修 愛媛大学, 医学部, 助教授 (50325370)
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Keywords | 熱帯熱マラリア原虫 / 肝細胞期原虫 / 緑色蛍光蛋白質 |
Research Abstract |
本研究の中間目標は、肝細胞期に発現量の多い遺伝子産物のプロモーター領域を用いて緑色蛍光蛋白質(GFP)で標識した熱帯熱マラリア原虫Plasmodium falciparumを作成し、肝細胞期原虫のin vitroでの簡便な検出方法を構築することである。最終的目標は、GFPを発現するマラリア原虫を用いて、肝細胞への感染率の定量的な観察を行うとともに、感染効率のよい培養条件を検討することで、未確立の肝細胞期熱帯熱マラリア原虫の培養系の確立を目指すことである。 本年度は、肝細胞期熱帯熱マラリア原虫のトランスクリプトーム解析を行う予定であったが、準備段階において、他研究機関から近縁種であるP.yoeliiの肝細胞期マラリア原虫を用いたトランスクリプトーム解析の結果が発表されたため、この結果を参照することで初期のステップを省略した。P.yoeliiの肝細胞期マラリア原虫のトランスクリプトームから、2種のマラリア原虫に共通して見られる分子であるHeat Shock ProteinとElongation Factorのプロモーターを肝細胞で活性であるプロモーターとして選び、肝細胞期を含む全ステージの熱帯熱マラリア原虫でGFPを発現させるプラスミドを構築した。肝細胞に感染するスポロゾイト期を形成することを実験的に確認した熱帯熱マラリア原虫株2株(NF54株とAMB47株)に対して遺伝子導入を行い、Elongation FactorのプロモーターからGFPを発現しているGFP安定発現熱帯熱マラリア原虫を作成した。これらのマラリア原虫は、赤血球期においてもGFPを発現していることが確認できた。ゲノムへの挿入を行うため、培養を継続している。
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Research Products
(5 results)