2004 Fiscal Year Annual Research Report
吸虫類の生活環における光感覚の役割:日本住血吸虫の光受容機構の探索
Project/Area Number |
16659113
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
吾妻 健 高知大学, 医学部, 教授 (40117031)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 徹 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (60263282)
吾妻 美子 高知学園短期大学, 衛生技術科, 教授 (50004726)
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Keywords | オプシン蛋白 / 抗ロドプシン抗体 / 光受容 / 共焦点レーザー走査顕微鏡 / RT-PCR / 日本住血吸虫 / セントロセスタス属 / メタゴニムス属 |
Research Abstract |
研究計画[1]光受容器の免疫組織学的検索、[2]オプシン蛋白cDNAのクローニング、および[3]微弱発光検出装置の作製、を遂行した。特に項目[1]については、新知見が見い出される見込みとなったため、これを研究遂行の中心とした。以下に進捗状況を報告する。 [1]カワニナよりメタゴニムス属およびセントロセスタス属のセルカリアを採取し、ホールマウント標本を作製した。抗ロドプシン抗体による蛍光免疫組織反応を行った結果、虫体の長軸に沿って数箇所にわたり、陽性部位が点在していた。更に共焦点レーザー走査顕微鏡観察により、その配列様式が判明した。陽性部位は、その外形的特徴より、単一の細胞と考えられる。一方、感染貝のパラフィン封埋切片を作製し、光学顕微鏡下で眼点を観察したが、視細胞様の構造は認められなかった。以上よりセルカリアでは、眼点以外に光受容器がある可能性がある。 [2]メタゴニムス属セルカリアから精製したmRNAを鋳型とし、RT-PCRによるcDNAを合成を試みた。プライマーの決定には、渦虫およびタコに共通の特異的オプシン遺伝子配列を、ゲノムデータベースより探索し、有望なプライマーを見い出した。 [3]計画に従い、高感度フイルムを内蔵したカメラを現像様暗箱の中に設置し、微弱蛍光撮影装置を作製した。ウミホタルの生物発光の撮影を試みたところ、肉眼では視認不能な弱い蛍光でも撮影可能である事を確かめた。
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[Journal Article] Paragonimus skrjabini Chen, 1959(Digenea : Paragonimidae) and related species in eastern Asia : a combined molecular and morphological approach to identification and taxonomy.2005
Author(s)
David Blair, Chang Zhengshan, Chen Minggang, Cui Aili, Wu Bo, Takeshi Agatusma, Moritoshi Iwagami, David Corlis, Fu Chengbin, Zhan Ximei
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Journal Title
Systematic Parasitology 60
Pages: 1-21
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