2004 Fiscal Year Annual Research Report
C型肝炎ウイルス感染による肝線維化の分子生物学的解析
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16659120
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
加藤 宣之 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (40150883)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 正徳 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (30315767)
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Keywords | HCV-O / PH5CH8細胞 / TGF-β / サブジェノミックレプリコン / 全長HCV RNA複製細胞 / Stellate細胞 |
Research Abstract |
平成16年度は遺伝子型1bのHCV-O株(以前は1B-2と記載)由来の全長HCV-O複製細胞であるO細胞を樹立した(2005 BBRC in press)。効率の良い全長HCV複製細胞の報告は文献上、日本の研究施設では初めてのものである。また、HCV-O株由来の各蛋白質の影響を見るために、Core, E1, E2, p7, NS2, NS3, NS4A, NS4B, NS5A, NS5Bの各遺伝子をレトロウイルスベクターで、ヒト不死化肝細胞PH5CH8細胞に導入し恒常的に各HCV蛋白質を発現する細胞株を樹立した。現在、肝線維化との関連が報告されているTGF-βのプロモーター領域のクローニング、レポーターを含むプラスミドへの組換えが進行中である。 以前に、樹立したHCV-O株由来のNS3からNS5Bを含むサブジェノミックレプリコン細胞(sO細胞)に加えて、新しく樹立した全長HCV RNA複製細胞(O細胞)を用い、Stellate細胞と共培養することでalpha-smooth muscle actinとfibroblast activation protein、type I collagen、MMP, TIMPなどの線維化関連遺伝子の発現に及ぼす影響を検討中である。さらに、これらの情報をもとに、作成したHCV各蛋白質を発現するPH5CH8細胞とStellate細胞と共培養を行い解析をすることで線維化関連遺伝子に影響を及ぼすHCVの責任蛋白質を明らかにしたい。
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