2004 Fiscal Year Annual Research Report
抗炎症、抗酸化機能を有する食品の動脈硬化抑制に関するランダム化比較試験
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16659166
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
徳井 教孝 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 講師 (50207544)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三成 由美 中村学園大学, 栄養科学部, 教授 (60239324)
葛西 宏 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 教授 (40152615)
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Keywords | 高感度CRP / 生活習慣 / 喫煙 / 総コレステロール / 性差 |
Research Abstract |
一般住民を対象にどのような生活習慣が炎症反応と関連を示すのかを検討した。対象者は福岡県O町の住民基本健康診査を受診した2244名(男767名、女1477名)である。健康診断時に、インフォームドコンセントを行い、承諾の得た対象者とした。健康診断時の際に収集した血液の一部を用いて、炎症マーカーである高感度CRPを分析し、生活習慣との関連を検討した。 男女別に高感度CRPの分布をみると、0.3mg/dl以上の高危険群の割合は、男性が8.9%、女性が4.9%と男性が2倍近い値を示した。0.1mg/dlから0.3mg/dlの中等度危険群では男性23.7%、女性14.7%でやはり男性が高い割合を示した。 喫煙との関係では、男性で喫煙状況と高感度CRPの関連をみると、毎日吸う人とやめた人では高感度CRPの値が0.3mg/dl以上の人の割合が多く、それぞれ11.2mg/dl、9.1mg/dlであった。このことは、喫煙者は高感度CRPが高い人が多いことを意味し、喫煙が炎症を招くことが明らかとなった。 総コレステロール値と高感度CRPの分布をみると、男女とも総コレステロールが高いと高感度CRP値が高いとはいえないことが明らかとなり、総コレステロールと高感度CRPは強い関連がないことが判明した。 以上から、次年度の臨床試験の対象者として男性で喫煙者が適切であることが示唆された。これらの高危険度群の人に対して、容易に摂取できる形の商品を開発して臨床試験を行うことが重要であると考えられた。
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