2005 Fiscal Year Annual Research Report
抗炎症、抗酸化機能を有する食品の動脈硬化抑制に関するランダム化比較試験
Project/Area Number |
16659166
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
徳井 教孝 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 講師 (50207544)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三成 由美 中村学園大学, 栄養科学部, 教授 (60239324)
葛西 宏 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 教授 (40152615)
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Keywords | 高感度CRP / 動脈硬化 / 生活習慣病 / リスク / 疫学研究 / ランダム化試験 |
Research Abstract |
一般住民2244名(男767名、女1477名)を対象に生活習慣と炎症反応の関連を検討した。高感度CRPが0.3mg/d1以上を高危険群として、オッズ比を求めると、男性は女性に比べ、1.7(95%信頼区間:1.22-2.45)と高い値を示した。また、喫煙者は非喫煙者に比べ1.8(1.07-2.99)と有意に高いリスクがみられた。運動では、毎日運動している者に比べ、週1回の者は1.7(0.94-3.17)と高いリスクを示したが有意な関連はみられなかった。肥満についてみると、BMIが25以上の者はBMIが21から25未満の者に比べ、1.7(1.14-2.58)と有意なリスクの高まりがみられた。次に血清脂質との関連をみると、総コレステロールが240mg/d1以上の者はそれ未満の者に比べ、1.0(0.61-1.51)と関連はみられなかったが、HDLコレステロールでは、40mg/d1以下の者はそれを超す者に比べ、2.6(1.48-4.65)と有意に高いリスクが認められた。以上から、肥満、喫煙、低HDLコレステロールは炎症の危険因子であることが判明した。 次に一般住民140名の参加を得て、柿茶味噌による抗炎症作用を検討するランダム化試験を行った。参加者に対してインフォームド・コンセントを行い、無作為に味噌だけの群(A群)47名、味噌とオリゴ糖の群(B群)46名、味噌とオリゴ糖と柿茶の群(C群)47名の3群に分けて、3週間味噌を摂取してもらい、その摂取前後で高感度CRPの変化を検討した。摂取前の高危険群の割合はそれぞれ12.8%、6.5%、8.5%となり、やや味噌だけの群で高危険群の割合が高い値であったが有意な差はみられなかった。3週間後に再度高感度CRPを測定し、その増減の平均値を比較した。A、B、C群はそれぞれ0.003、0.0121、-0.006となり、C群が最も低い値を示したが、有意な差ではなかった。以上から、柿茶味噌は炎症を抑える可能性が示唆されたが、さらに検討する必要がある。
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