2004 Fiscal Year Annual Research Report
クローン病の増悪因子である胆汁酸の転写因子としての側面の解析
Project/Area Number |
16659182
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大西 真 東京大学, 医学部附属病院, 助教授 (00183236)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 淳 横浜市立大学, 医学部, 助教授 (30326037)
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Keywords | TNFα / FXR / RXR |
Research Abstract |
TNFαのpromoter領域0〜-1000bpに対して、FXRおよびRXR発現plasmidを作製し、更にin vitro translationにより生成したFXRおよびRXR proteinを用いてDNA footprint法を施行したが、明らかなFXR結合部位を確認することはできなかった。マクロファージ細胞株を用いて、単独およびlipopolysaccharide存在下にてchenodeoxycolic acid添加によるTNFα mRNAの転写の変化を調べたが、いずれの場合においてもTNFα mRNAの転写増加が認められた。DNA footprint法では明らかなFXR結合部位は確認できなかったがTNFαのpromoter部の塩基配列の解読により-350bp近辺にFXR/RXRの結合配列であるIR-1と相補性の高い配列を認めたため、in vitro translationにより生成されたFXRおよびRXR proteinを用いて、この配列に対しelectrophoretic mobility shift assayを施行した。この配列に特異的なbandを認め、また抗FXR抗体によるsuper shiftを認め、この配列とFXR/RXRとの結合能が確認された。次に、TNFαのpromoter部を組み込んだluciferase plasmidを作製し、マクロファージ細胞株にtransfectさせ、luciferase reporter assayを施行した。chenodeoxycolic acid添加により活性の上昇を認めたが、FXR/RXR結合配列を含まないものでは活性の上昇は認められなかった。また、ursodeoxycholic acid添加では活性の上昇は認められず、FXR/RXRの活性化によりTNFαの転写が促進されることが示された。
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