2004 Fiscal Year Annual Research Report
組織幹細胞から心筋細胞への分化に必要な外的シグナルの解明
Project/Area Number |
16659204
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
松崎 益徳 山口大学, 医学部, 教授 (60116754)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 俊郎 山口大学, 医学部, 講師 (00243634)
池田 安宏 山口大学, 医学部, 寄附講座教員 (00260349)
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Keywords | 幹細胞 / 圧負荷 / 心筋細胞 / 分化 |
Research Abstract |
6・8週齢のオスC57/BL6マウスの心筋を0.2%コラゲナーゼ中で、30分間振盪し、単離した細胞を表面マーカーSCA-1を用いて磁気分離カラムMACSで分離採取し、10%FBS DMEM培地で培養した。このとき、われわれが自作した圧負荷装置を用いて、120mmHgの高圧を負荷した状態で2-4週間培養したものと、常圧で培養したものを比較検討した。心筋特異的遺伝子、NKX2.5,GATA4,MEF2C,Cx43,ANP,Troponin I, MLC2V, αMHCなどの発現は高圧負荷培養細胞で有意に亢進したが、4週後でも自己拍動する心筋細胞の出現は見られなかった。これらの変化は、ERK阻害薬、Rho kinase阻害薬によっても抑制されず、これら以外の経路を介していることが示され、PI3kinase-AKT-GSK3β-Wntの経路について、阻害薬を用いた検討、および、PI3kinase knockout mouseを用いた検討を進めている。また、培養皿のコーティングにラミニンを用いたものがもっとも心筋の遺伝子発現が亢進することが判明した。これにはインテグリンを介する細胞外からの刺激が関与していると考えられ、受容体の特定、細胞内シグナル伝達経路についてさらに検討を進める予定である。心筋の遺伝子発現が認められるにもかかわらず自己拍動する細胞が認められないことについては、細胞内カルシウム制御タンパクの未発達、収縮タンパクの成熟が不十分などの原因が考えられ、さらに分化、成熟を進める因子の探索を行わなければならない。
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