2005 Fiscal Year Annual Research Report
神経選択的遺伝子発現制御領域を利用した気道上皮細胞の神経内分泌細胞への分化の研究
Project/Area Number |
16659217
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
瀬戸口 靖弘 東京医科大学, 医学部, 助教授 (90206649)
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Keywords | 神経特的サイレンサー / 遺伝子導入 / アデノウイルスベクター / 活性酸素 / 気道炎症 / 肺 |
Research Abstract |
平成16年度に神経選択的サイレンサー遺伝子導入アデノウイルスベクター(AdSCG10SL-LacZ)と神経選択的変異サイレンサー遺伝子導入アデノウイルスベクター(AdSCG10mutSL-LacZ)を作成した。これらの両ベクターシステムを用いて気道上皮細胞の炎症に於ける神経内分泌細胞の分化、動態を神経特異的サイレンサーon/offによる遺伝子発現により評価する。気道上皮細胞への炎症刺激として活性酸素存在下、あるいはブレオマイシン存在下で気道上皮細胞を培養し神経内分泌細胞への分化を評価した。 1.2種類のヒト気道上皮細胞株Bet1AとII型肺胞上皮細胞株A549を通常培地と低濃度(10uM)から高濃度(100uM)のH2O2添加培地で培養。H2O2投与後24,48,72時間目にAdSCG10SL-LacZ,AdSCG10mutSL-LacZをそれぞれ投与し、レポーター遺伝子の発現を免疫組織学的、生化学的に評価した。Bet1A細胞株は10uM添加培地ですでにアポトーシスが誘導され評価が不可能であった。A549については10uMH2O2添加培地48時間目から神経選択的サイレンサーonが確認されたがH2O2濃度が高くなるに従って発現も強くなる傾向にあったが、100uMH2O2添加培地ではアポトーシスが誘導された。 2.1と同様の実験をブレオマイシン添加(0-500mU/ml)培地でおこなった。50mU/mlからアポトーシスをおこす細胞が出現し、神経特異的サイレンサーonの細胞は認められるもののH2O2添加培地における実験に比べ有意ではなかった。
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