2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16659219
|
Research Institution | Clinical Research Center for Allergy and Rheumatology, National Hospital Organization, Sagamihara National Hospital |
Principal Investigator |
森 晶夫 独立行政法人国立病院機構相模原病院, 臨床研究センター・先端技術開発研究部, 部長 (80251247)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 知実 独立行政法人国立病院機構相模原病院, 臨床研究センター, 流動研究員 (20393001)
伊藤 京子 独立行政法人国立病院機構相模原病院, 臨床研究センター, 研究員
|
Keywords | 気管支喘息 / 非アトピー型 / IL-5 / 遅発型喘息反応 / アレルゲン |
Research Abstract |
アトピー型喘息では、原因アレルゲンの診断が比較的容易であり、減感作療法を実施できるが、非アトピー型喘息の起因抗原診断法は確立されていない。インフォームドコンセントを得られた成人喘息症例より末梢血単核球を得、マイトジェンおよび種々のアレルゲンで刺激し、サイトカイン産生(IL-2、IL-4、IL-5、IL-13、IFN-γ)を特異的ELISA法で、細胞増殖反応を^3H-thymidine uptakeにより測定した。抗Candida albicans acid protease (CARP) IgE抗体はRAST法にて、IgG抗体はダイナポッド社製キットにて測定した。白血球分画を用いて、ヒスタミン遊離反応を測定した。抗原負荷試験は、日本アレルギー学会標準法に従って実施した。アトピー型喘息では、末梢血リンパ球のダニアレルゲンに応答したIL-5、IL-13産生が亢進しており、その産生量には有意の相関を認めた。非アトピー型喘息においても、ダニ、カンジダアレルゲンに反応して、IL-5産生が誘導される症例群を見出した。CAAPに対してIL-5産生のみられる症例群では、CAAPの吸入負荷に応答して、即時型反応を欠く遅発型喘息反応が観察された。IgE抗体の関与は、RAST、ヒスタミン遊離反応、皮内反応が陰性であることから、否定された。IgG抗体は検出されなかった。IL-5産生誘導抗原は、in vitroでT細胞を活性化するのみならず、in vivioで遅発型アレルギー反応を惹起する。IL-5産生テストは、非アトピー型に限らず、喘息全般の「T細胞アレルゲン」同定法として有用と考えられる。また、モルモット摘出気管リングを型どおりマグヌス管内に牽引し、喘息症例のT細胞培養上清の濃縮液を加え、経時的に収縮反応を記録し、アセチルコリンを加えた収縮反応(100%)に対するレスポンスを計算した。
|