2005 Fiscal Year Annual Research Report
腎臓発生に重要なRetシグナル伝達下流で活性化される新規Akt基質蛋白の機能解析
Project/Area Number |
16659222
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
丹羽 利充 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教授 (20208268)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 雅英 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40183446)
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Keywords | 腎臓発生 / Retシグナル伝達 / Akt基質蛋白 |
Research Abstract |
胎生期における腎臓発生において、神経栄養因子であるglial cell line-derived neurotrophic factor (GDNF)によるRetチロシンキナーゼの活性化が必須である。発生初期にRetを発現した尿管芽は、間葉から分泌されるGDNFによって分化誘導をうけ分岐および形態発生に至ることが明らかにされた。しかし、Retシグナル伝達系において、尿管芽分岐に必要な細胞運動や細胞極性決定の機構は解明されていない。Retシグナル伝達系で活性化されるprotein kinase B/Akt (Akt)に着目し、Aktの新規基質を同定した。Aktはセリン、スレオニンキナーゼであり、受体型チロシンキナーゼの下流のシグナル伝達因子として、細胞増殖、生存などに重要な役割を果たしていることが明らかになっている。新規Akt基質の生理機能について生化学的、細胞生物学的に解析し、初期尿管芽等のRet発現細胞の運動能獲得分岐、形態形成におけるAktシグナル伝達系の役割について解明した。またABP1のAktとの結合能を確認し、ABP1とAktの組み換えタンパクを大腸菌あるいはバキュロウイルスの発現系を用いて精製し、in vitro binding assayを行い両者の直接の結合と、そのkineticsを検討した。ABP1およびABP1に存在するAktによるリン酸化部位のセリン残基をアラニンに置換した変異体をin vitro translationにて作製しABP1のリン酸化部位を明らかにした。
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