2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16659287
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
花田 勝美 弘前大学, 医学部, 教授 (80091627)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
妻木 勇一 弘前大学, 理工学部, 助教授 (50270814)
中野 創 弘前大学, 医学部, 助教授 (90281922)
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Keywords | スキンケア / ロボット / 高齢者 / 軟膏塗布 / 力覚センサ / パラレル機構 / 視覚システム / 距離センサ |
Research Abstract |
本研究では、スキンケアを行える介護ロボットの開発を目指している。凹凸のある皮膚面に外用薬を滑らかに塗布すること(なでる)は従来ロボットができなかった行為である。本年度の研究実施計画に基づいた成果を以下に報告する。 1.塗布機構によるコンプライアンス制御の実現 前年度に開発した塗布機構を用いて,マネキンの背中を対象とした塗布動作実験を行った。開発した塗布機構は先端部にばねが挿入されており,先端部に受動的なコンプライアンスを持っている。なお,塗布機構先端部の可動範囲は20mmである。 2.力・トルクセンサを用いたコンプライアンス制御の実現 人間の背中の凹凸は局所的には20mmでも十分対応可能と考えられるが,全体の形状を考えると,より大きなコンプライアンス動作が可能な制御手法が必要となる。そこで,塗布機構土台に設置された6軸の力・トルクセンサを用いた能動的なコンプライアンス制御を実現した。これにより,大きな可動範囲を持つコンプライアンス制御が可能となった。 3.塗布部の改良 6軸の力・トルクセンサは一般の機械システムに組み込むには高価である点が難点である。そこで,塗布機構を改良し,塗布機構先端のコンプライアンス量をリニア型ポテンショメータにより測定することで,力・トルクセンサを用いないコンプライアンス制御を確立した。また,塗布機構は3本の指から構成されるため,本法を用いると接している物体の平均的な傾きを検出することが可能となる。これより対象物の形状を類推することが可能となり,人に優しい塗布動作の実現が期待できる。
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