2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16659297
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
塩原 哲夫 杏林大学, 医学部, 教授 (10118953)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水川 良子 杏林大学, 医学部, 助手 (50301479)
早川 順 杏林大学, 医学部, 助手 (30255393)
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Keywords | 掻破行動 / ハプテン / 接触皮膚炎 / 遅延型過敏反応 / 即時型過敏反応 / IgE / サイトカイン |
Research Abstract |
1.我々の確立したハプテン連続塗布による慢性接触皮膚炎モデルでは、ハプテンを塗布した耳を繰り返し掻破することにより局所の反応はTh1主体の遅延型反応(DTH)から即時型(ITH)+late-phase reaction(LPR)へとシフトしていく。そこでこのようなシフトが、掻破しにくい部位にハプテンを連続塗布した場合にも認められるかの検討を行った。 結果は、掻破しにくい足蹠にハプテン(TNCB)を連続塗布した場合には、掻破しやすい耳とは全く異なった反応が誘導されることが分かった。すなわちハプテン塗布を単回行っただけでITHが誘導され、塗布を繰り返すうちにIgEの上昇とともにそのITHはむしろ抑制された。 2.掻破を伴わないハプテンの連続塗布が、むしろIgE非依存性のITHを誘導するのではないかと考え、頚に掻破防止装具を装着し、耳にハプテンの連続塗布を行った。結果は、足蹠塗布と同様に、ハプテン塗布早期からITHを認め、塗布を繰り返しIgEが上昇するにつれ、次第にそのITHは低下した。 3.さらに掻破の影響を調べるため、マウスの耳へのハプテンの塗布を掻破しにくい内側のみに行い(通常は内、外側両方に塗布する)、その反応をみたところ、足蹠や掻破防止装具装着マウスほど著明ではないものの、ITHはハプテン塗布を繰り返すにつれてむしろ減弱する結果となった。しかも局所のサイトカイン産生も塗布を繰り返すにつれ、IL-4、IFN-γとも次第に低下した。
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Research Products
(4 results)