2004 Fiscal Year Annual Research Report
ソーシャルコミュニケーションにおけるミラーニューロンシステムの役割に関する検討
Project/Area Number |
16659303
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
岡本 泰昌 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 講師 (70314763)
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Keywords | ソーシルコミュニケーション / 脳 / MEG / ミラーニューロンシステム / 顔 / 表情 |
Research Abstract |
本研究は、他人の動作や姿勢の理解とその模倣に関連して活動するミラーニューロンシステムに着目し、ソーシャルコミュニケーションの基本をなす他者の心の状態を類推する機能の脳内基盤について明らかにすることを目的としている。 今年度は、課題の作成、その有用性の検討をするために、健常者を対象として以下の検討を行った。ミラーニューロンシステムの機能を反映する表情の観察/模倣時の脳内電気活動をNeuromag社製の204チャンネル脳磁計(Magnetoencephalography ; MEG)(現有設備)を用いて記録、解析した。具体的には言語的、非言語的、中立的な顔の写真を提示し、それらを被験者が観察のみする、模倣する、自分のペースで同じジェスチャーを行うときの皮質の活動をMEGを用いて記録した。さらに上記で示した顔の写真を実験室外で提示し、言語的/非言語的/中立的な顔のいずれかであるかを選択させた。 本研究の実施に伴いソーシャルコミュニケーションの脳内基盤の一端が明らかになった場合、よりよいソーシャルコミュニケーションための方策の検討が可能となるだけでなく、この機能の低下した精神障害の有効な心理社会的サポートを行うための基礎的知見を得ることができ、社会的貢献度は計り知れないものと考えられる。
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Research Products
(6 results)