2004 Fiscal Year Annual Research Report
TAT融合VEGFR2を導入した樹状細胞による膵癌免疫治療の新戦略
Project/Area Number |
16659330
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
江川 新一 東北大学, 病院, 助手 (00270679)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
砂村 眞琴 東北大学, 病院・講師 (10201584)
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Keywords | 膵癌 / 樹状細胞 / TAT / 血管新生 / VEGFR / 抗原提示 / 腫瘍ワクチン |
Research Abstract |
肝転移あるいは術後再発を有し、抗がん剤にも耐性になった膵癌を有する患者の末梢血50mLから単球を分離し、GM-CSF、IL-4の存在下に6日間培養して樹状細胞を誘導。以下の実験に用いた。対象として健常人の末梢血からも同様に樹状細胞を誘導した。樹状細胞に対して組み換え蛋白質を投与するタイミングは6日目と、サイトカインカクテルにより成熟させた8日目において比較をおこなうこととした。 1.TAT-PTD融合VEGFR2の作成 東北大学およびUniversity of California San Diego (以下UCSD)の知的財産本部の承諾のもとにUCSD, Howard Hue医学研究所のDr.Steven F.Dowdyより、pTAT-HAプラスミド3種類を供与された。 また、VEGFR2 (KDR)の発現プラスミドを東京大学医科学研究所渋谷正史教授より供与された。VEGFR2のcDNAをTATの下流に組み換えた。 2.組み換え蛋白の精製 組み換えられた蛋白質は可溶化されないと樹状細胞への取り込み効率がきわめて低いことが判明し、BL21細胞を用いて発現された蛋白質を精製するため、MonoQイオン交換カラムと尿素濃度ショック法を用いて精製、可溶化の工程を行った。 3.樹状細胞へのとりこみと樹状細胞の機能解析 組み換え蛋白を取り込ませた樹状細胞と、発現ベクターを導入した樹状細胞においてVEGFR2の発現をFACScanにて確認した。樹状細胞をCD40L導入J558細胞とIFNγの存在下に刺激し、IL-12産生能をELISAによって測定した。
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