2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16659340
|
Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
谷口 英樹 横浜市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (70292555)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
郭 淑霞 横浜市立大学, 医学部, 助手 (20372831)
|
Keywords | 幹細胞 / 再生 / 三次元培養 / 高次組織 / 微小重力 |
Research Abstract |
本研究は、多分化能と自己複製能を有する幹細胞の微小重力環境における三次元培養系を確立することにより、幹細胞から分化する複数の細胞群の「組織化」のメカニズムを解明するとともに、長期間にわたり高次機能を発揮可能な「組織」を再構築する新規培養技術を開発することを試みるものである。すなわち、組織幹細胞等の細胞を米国航空宇宙局(NASA)とシンセコン社が共同開発した微小重力環境に類似した培養条件(無対流・無ズリ力)を設定可能な回転培養装置(Rotating Wall Vessel Bioreactor : RWV)を用いて、幹細胞の分化や増殖をサポートする支持細胞との三次元共培養を試みる。本年度は、マウス胎児肝臓から単離した様々な細胞群を対象として、機能的な肝小葉構築を再現可能な三次元培養系の検証を行った。その結果、5x10^6個の細胞をRWVを用いて10日間の三次元培養を行ったところ、胆管分岐構造・血管構築などの組織構造が単離された個々の細胞を材料として人為的に再構成できることが判明した。また、これらの再構成された胆管構造や血管構造には基底膜が適切に再構築されていることが明らかとなったが、細胞自体が組織構造をとるために必要とされる細胞外マトリックスを自ら形成し得ることが明らかとなった。今後、組織構造の形成過程に注目し、それらが有機的に統合されたより高次の組織構造として形成され得る三次元培養系の開発を目指して解析を進めていく。
|
Research Products
(7 results)