2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16659398
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
山本 英幸 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (70373529)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西崎 知之 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (00221474)
藤川 浩一 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (40312136)
徳元 康人 先端医療振興財団, 細胞組織工学利用医療支援システム研究部, 主任研究員 (70261170)
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Keywords | 脳梗塞 / 細胞移植治療 / 臍帯血 |
Research Abstract |
慢性期脳梗塞に対する細胞移植は行動機能学上、回復をあまり期待できないという芳しくない結果が前年度に得られた。シンプルに考えて作製した脳梗塞サイズが大きすぎたのか、あるいは細胞移植時期が遅すぎたのかという疑問が生じた。そこで今年度は脳梗塞サイズを変更することなく、急性期〜亜急性期脳梗塞モデル(stripping model)に対し、研究を施行した。グループを4群に分類(group 1:sham operation群、group 2:脳梗塞+臍帯血由来単核球集団移植群、group 3:脳梗塞+臍帯血由来血清移植群、group 4:脳梗塞+ラット血清移植群)した。上記のgroup 3、group 4の血清移植にはオスモティックポンプを用いた持続的脳室内投与も含めた。急性期〜亜急性期であれば細胞移植効果あるいは血清からの神経細胞保護効果が行動機能学的に得られるのではと期待したが、脳梗塞を作製した各群において有意な機能回復を認めなかった。移植細胞の生着をいくつか認めたものの、機能回復までのポテンチャルは無かったと考察出来る。ここまでの結果をまとめるならば、残念ながら脳梗塞サイズが大きければ細胞移植、神経保護単独では機能回復に至るのは厳しいと言わざるを得ない。大きな脳梗塞に対するストラテジーを考慮する場合、梗塞巣を最小に抑制する為の神経保護をまず行った上で、細胞移植を考慮するといった多方面からのアプローチの必然性を改めて認識させられた。来年度は脳梗塞サイズを縮小し、同様のストラテジーで機能回復を検討する。
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