2004 Fiscal Year Annual Research Report
細胞周期関連分子CDK6の生体内における骨・軟骨代謝調節機構の解明-骨・軟骨特異的遺伝子改変マウスの作成と解析
Project/Area Number |
16659402
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
川口 浩 東京大学, 医学部附属病院, 助教授 (40282660)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小守 壽文 長崎大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (00252677)
小笠原 徹 東京大学, 医学部附属病院, 寄附講座教員 (20359623)
岡山 博人 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40111950)
|
Keywords | 細胞周期 / サイクリン / Cyclin dependent kinase / 骨 / 軟骨 / トランスジェニックマウス |
Research Abstract |
細胞周期関連分子のひとつであるサイクリン依存性キナーゼ6(CDK6)による生体内における骨軟骨調節機構の解明を目指して、I型コラーゲンおよびII型コラーゲンのプロモーター/エンハンサーカセットにCDK6遺伝子を挿入したマウスDNAコンストラクトをマイクロインジェクション法で導入することによって骨・軟骨特異的トランスジェニック(Tg)マウスの作成に成功した。両Tgマウス共に正常に発生・成長し、骨密度・骨代謝回転とも異常がなかった。そこで、同様の方法でCDK6と結合して細胞周期を正に制御しているcyclin D1の骨・軟骨特異的Tgマウスを作成した。これらのマウスも軟骨・骨には異常がなかった。更に、CDK6 Tgマウスとcyclin D1 Tgマウスとの交配を行った。本年度は、軟骨特異的CDK6 X cyclin D1ダブルトランスジェニック(WTg)マウスの解析を行った。WTgマウスは生下時より明らかな成長障害を呈した。成長軟骨細胞を検討したところ、BrdUの取り込みが上昇しており、TUNEL染色陽性の細胞数が増加していた。以上より、成長軟骨におけるCDK6とcyclin D1の過剰発現は、軟骨細胞の増殖およびアポトーシスを強力に促進することが明らかとなった。これらの結果は、第26回米国骨代謝学会(ASBMR)で報告した。現在、骨特異的CDK6 X cyclin D1 WTgマウスの作成を行っており、骨細胞における両因子の生体内作用についても解析を始めている。
|
Research Products
(3 results)