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2004 Fiscal Year Annual Research Report

遺伝情報に基づいた麻酔方法の開発

Research Project

Project/Area Number 16659427
Research InstitutionJichi Medical University

Principal Investigator

中川 雅史  自治医科大学, 医学部, 助手 (20348006)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 瀬尾 憲正  自治医科大学, 医学部, 教授 (40093257)
梶井 英治  自治医科大学, 医学部, 教授 (40204391)
KeywordsSNP / μオピオイド / A118G / DRD2 / TaqI / PONV
Research Abstract

遺伝情報に基づいた麻酔方法開発の基礎データとして、全身麻酔の術後合併症の1つである嘔気・嘔吐(PONV)の発生に関連する遺伝子の多型を検索した。PONVは、PONVの既往がある人、車に酔いやすい人、非喫煙者に多いといった体質的な背景がその発生に関与している。遺伝子解析が進み、体質的な背景と遺伝子多型の関連が明らかになってきている。今回は、オピオイドμ1レセプター(A118G)とドパミンD2レセプター(TaqI A)の遺伝子多型とPONVの発生頻度の関係を検討した。
【方法】平成14年1月から10月の間に大阪府立成人病センターで全身麻酔(硬膜外併用も含む)を用いて手術を受けた患者の内、インフォームドコンセントが得られた1069人を対象に行った。術前に7ml血液を採取し、遺伝子解析に用いた。PONVの発生は、手術当日および翌日に問診調査し、「嘔吐あり」または「嘔気により治療が必要であったもの」をPONVありとした。遺伝子多型と発生頻度の関係は、カイ2乗検定を用いて行い、p<0.05を有意とした。
【結果】手術当日のPONV発生率は、μ1レセプターのAAアレルが10.3%、AGアレルが11.6%、GGアレルが12.6%で遺伝子多型と発生率には関連は認められなかった。一方、D2レセプターTaqIのA2A2アレルが14.4%、A1A2アレルが9.3%、A1A1アレルが9.0%とA2A2アレルの人が有意にPONVの発生率が高かった(p=0.034)。手術翌日のPONVに関しては、どちらの遺伝子多型も関連が認められなかった。
【結語】ドパミンD2レセプターTaqIのA2A2アレルの人が他のアレルの人と比べてPONVの発生率が高いことが明らかになった。今後、このような副作用発現に関連した遺伝子多型を蓄積していくことは、より副作用の少ないオーダーメード麻酔を開発する上で重要である。

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Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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