2004 Fiscal Year Annual Research Report
尿路の機械受容体はTRPイオンチャネルと上皮型ナトリウムチャネルのいずれか?
Project/Area Number |
16659436
|
Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
武田 正之 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (80197318)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒木 勇雄 山梨大学, 医学部附属病院, 講師 (50252424)
野村 照久 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 助手 (10252040)
|
Keywords | TRPイオンチャネル / 上皮型ナトリウムチャネル |
Research Abstract |
背景:過活動膀胱(OAB : Overactive bladder syndrome)で必須の症状である尿意切迫感を引き起こす機序として、最近、尿路上皮がATPなどの伝達物質を産生し、膀胱知覚の伝達に影響することが判明した(Fry, C.H. : Urology,2004)。われわれは、知覚の伝達に関係する候補物質のひとつである上皮型ナトリウムチャネル(ENaC : Epithelial sodium channel)に注目した。 対象および方法: 1)ヒトにおける検討:非閉塞状態のヒト膀胱上皮とOAB症状を呈するヒト前立腺肥大症患者の膀胱上皮を用いた。ENaCのサブユニットに対する抗体を用いた免疫組織学的検討によるタンパク質発現と、定量的RT/PCR法によるmRNA発現を調べた。 2)ラットにおける検討(in vitro):非閉塞状態の雌ラット膀胱上皮と下部尿路不完全閉塞を作成した雌ラット膀胱上皮を用いだ。ENaCのサブユニットに対する抗体を用いた免疫組織学的検討によるタンパク質発現と、定量的RT/PCR法によるmRNA発現を調べた。 結果: 1)ヒトにおける検討:ヒト膀胱におけるENaCのサブユニット(α、β、γ)のたんぱく質の発現を認めた。閉塞膀胱では非閉塞状態のヒト膀胱上皮と比較して、ENaCのサブユニットのmRNAの発現が著明に亢進していた(Urology,64:1255-1260,2004)。 2)ラットにおける検討(in vitro):ラット膀胱におけるENaCのサブユニット(α、β、γ)のたんぱく質の発現を認めたが、閉塞膀胱と非閉塞状態のラット膀胱上皮とでは、ENaCのサブユニットのmRNAの発現に差がなかった。
|
Research Products
(8 results)
-
-
-
-
-
-
-
[Book] Incontinence2005
Author(s)
Abrams, P., Khoury, S., Wein, A.ed.
Total Pages
1000
Publisher
Health Publication Ltd.
-