2004 Fiscal Year Annual Research Report
リガンド依存性・非依存性のエストロゲン受容体活性化と核内分布変化を可視化する試み
Project/Area Number |
16659444
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
倉智 博久 国立大学法人山形大学, 医学部, 教授 (40153366)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大道 正英 大阪大学, 医学部, 講師 (10283764)
中原 健次 国立大学法人山形大学, 医学部, 講師 (80250934)
五十嵐 秀樹 国立大学法人山形大学, 医学部, 助手 (80333970)
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Keywords | エストロゲン / エストロゲン受容体 / GFPキメラ蛋白 / 転写制御 / 変異遺伝子 / AF-2ドメイン / 蛍光顕微鏡 / 共焦点レーザー顕微鏡 |
Research Abstract |
当初の計画どおり、エストロゲン受容体およびその変異欠失株を含んだGFP融合遺伝子を以下のように作成して当初予定の実験計画に基づいて以下の実験結果を得た。 1)ERαのcDNAのopen reading frameを発現ベクターpEGFPC1にin frameに組み込み、キメラコンストラクトを作製した(GFP-ERα)。また、AF-2領域を部分的に欠失させたミュータントERαのcDNAを用いて、同様の方法でキメラコンストラクトを作製した(GFP-mtERα)。これらを、COS-7細胞にリポフェクション法で発現させ、GFP蛋白またはERα抗体を用いたウエスタンブロッティング法で各融合タンパクの発現を確認した。2)GFP-ERαおよびGFP-mtERαのエストロゲン応答性転写活性化は以下のごとく確認した。COS-7細胞にリポフェクション法で各キメラコンストラクトを導入し、GFP-ERαおよびGFP-mtERαを発現させ、各GFP融合タンパク発現細胞における、エストロゲン応答性転写活性化能は、(ERE)_3-SV40-lucを用い、luciferase法によるプロモーターアッセイを行ない評価した。GFP-ERαは通常のERαと同等の転写能を示したが、GFP-mtERαの導入ではエストロゲン応答性転写活性化は観察されなかった。3)GFP-ERαおよびGFP-mtERαの細胞内局在の検討を行った。COS-7細胞にリポフェクション法でGFP-ERαおよびGFP-mtERαを発現させ、エストロゲン投与前後の各GFP融合タンパクの細胞内局在を、画像解析システムを備えた蛍光顕微鏡および共焦点レーザー顕微鏡で観察した。エストロゲン投与前にはGFP-ERα,GFP-mtERαとも核内にび慢性に広がって存在した。エストロゲン投与後10分で、GFP-ERαは著名な斑点状の分布を示しが、GFP-mtERαの局在は変化しなかった。したがって、エストロゲン受容体を介する転写調節にER蛋白が核内で局在を変化させることが重要であることが示唆された。
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Research Products
(4 results)