2005 Fiscal Year Annual Research Report
RNAi技術を駆使したテロメレース制御と婦人科癌の遺伝子治療への応用
Project/Area Number |
16659447
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
京 哲 金沢大学, 医学系研究科, 講師 (50272969)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 政彰 金沢大学, 医学部付属病院, 助手 (70283140)
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Keywords | hTERT / telomerase / RNA interferance |
Research Abstract |
テロメレースはテロメア伸長酵素であり、その活性化は細胞分裂ごとのテロメア短縮を防ぎ、細胞に不死化能を賦与する。テロメレースの活性化はあらゆる癌種に認められる現象であり、癌の分子標的治療のターゲットとなり得る。本研究ではテロメレースを構成する触媒サブユニットであるhTERT(human telomerase reverse transcriptase)をターゲットとして、この遺伝子の発現をRNA interferenceにより抑制し、テロメレース阻害による婦人科癌の遺伝子治療を試みた。 我々はHarvard Medical Schoolとの共同によりhTERT遺伝子発現を効率的に抑制するsiRNA配列を見いだし、これらをretrovirusの系で子宮頚癌細胞(HeLaおよびSiHa細胞)に導入してテロメレース活性の変化および細胞増殖に与える影響を詳細に観察した。siRNA導入により子宮頚癌細胞のテロメレース活性およびhTERT mRNA発現は著明に低下した。これらの細胞はPD40-50で老化を起こし、増殖を停止した。軟寒天培地でのコロニー形成およびマウスでの造腫瘍実験では。siRNA導入で著明な発育抑制が認められ、抗腫瘍効果が明らかとなった。以上よりhTERTをターゲットとしたsiRNAテクノロジーで癌の増殖をコントロールできることがわかり、今後の臨床応用に向けてさらに研究を継続させる予定である
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