2004 Fiscal Year Annual Research Report
リラキシン受容体(LGR7と8)の子宮内発現の解析とその細胞外ドメイン投与の効果
Project/Area Number |
16659451
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
丸尾 猛 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60135811)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中林 幸士 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (80362789)
武内 享介 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (80273770)
小原 範之 神戸大学, 医学部附属病院, 助教授 (70214210)
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Keywords | リラキシン受容体 / LGR7 / LGR8 |
Research Abstract |
2002年1月、申請者らが米国スタンフォード大学との共同研究で、LGR7とLGR8がリラキシン受容体であることを発見した。リラキシンは1930年代に発見されたホルモンであり、子宮頚管熟化作用、恥骨結合弛緩作用、乳腺結合組織の弛緩による乳管伸長作用を持つことより妊娠分娩に密接に関与することが推察されてきた。しかし、最近までその受容体が同定されず、妊娠維持・分娩発来におけるリラキシンの役割は不明な点が多かった。本研究では、LGR7とLGR8の子宮内・胎盤内発現態度を解明し、リラキシン結合に伴うLGR7とLGR8のシグナル伝達系を分析することにより、子宮頚管熟化機序及び妊娠成立・維持におけるリラキシンとリラキシン受容体(LGR7,LGR8)の役割を明らかにしようとするものである。まず、リラキシン受容体(LGR7と8)の子宮内発現の解析において、子宮筋腫・子宮頚管・子宮体部筋層に存在することをmRNAレベルで確認した。次に妊娠初期絨毛細胞の絨毛外トロホブラストにおけるLGR7の発現をmRNA及び蛋白レベルで確認し、一方LGR8の発現は認めなかった。LGR7発現を確認した細胞における、エストロゲン・プロゲステロンなどのLGR7発現への影響を確認するため、real time RT-PCRを施行するプライマーを作成した。現在、子宮筋腫・子宮頚管・子宮体部筋層・妊娠初期絨毛細胞にエストロゲン・プロゲステロンを投与し、cDNAライブラリーを作成した。また、子宮頚管熟化機序を解明するための妊娠子宮頚管組織のサンプルについては、神戸大学病院周産母子センターにて切迫早産の管理を行った単胎妊娠症例50例及び正常単胎妊娠症例50例を対象としている。現在までのところ、分娩方法が帝王切開であった症例中informed consentが得られた切迫早産の管理を行った単胎妊娠7症例及び正常単胎妊娠10症例より血液検体・頚管組織検体を収集した。
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Research Products
(4 results)