2006 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト側頭骨病理標本からレーザーキャプチャー・ダイセクションによる難聴遺伝子の抽出
Project/Area Number |
16659462
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
喜多村 健 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (90010470)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古宇田 寛子 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助手 (80334423)
八島 隆敏 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助手 (50372438)
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Keywords | 遺伝子 / ゲノム / 細胞・組織 / 神経科学 / 脳・神経 / バイオテクノロジー |
Research Abstract |
難聴の病態を解析するために、難聴発症の原因が明瞭である難聴遺伝子変異の定量解析と内耳組織病理の相関を検討した。本年度に対象とした症例は、非症候群性遺伝性難聴であるミトコンドリアDNA7511変異である。対象症例のセロイジン包埋側頭骨標本の切片上でレーザーを用いて、蝸牛有毛細胞、血管条、ラセン神経節細胞を数個ずつ採取した。採取した細胞からpure gene kitにてDNAを抽出しTaqMan PCRにて定量的PCRを施行した。当該遺伝子変異は、TaqMan PCRにて増幅可能なプライナー設計が不能と判明した。ミトコンドリアDNA3243変異であるMELAS症例の側頭骨病理においては、遺伝子変異の定量解析と病理変化の相関を既に報告している(Laryngoscope,2003)。本年度は、同じミトコンドリアDNA3243変異であるMELAS症例の側頭骨病理を新たに採取・DNAを抽出し、定量的PCRを施行して、遺伝子変異量と病理変化の相関を解析中である。 ヒト側頭骨を、病理解剖時に採取・凍結保存し、RNA later溶液中にて骨迷路を削り、蝸牛・前庭の膜迷路を採取して、RNAを抽出した。TaqMan probeを用いたりアルタイムPCR法により、COCH、SLC26A4、CDH23、ATP2B2のmRNAの定量を行った。ヒト側頭骨を前期高齢者(65歳以上75歳未満)と超高齢者(90歳以上)の2群に分類して、両者間のmRNAの差を解析中である。
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Research Products
(6 results)