2005 Fiscal Year Annual Research Report
内耳への幹細胞移植技術を用いたハイブリッド型人工内耳の確立
Project/Area Number |
16659465
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
伊藤 壽一 京都大学, 医学研究科, 教授 (90176339)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻 純 京都医療センター臨床研究センター, 政策医療企画研究部, 研究員 (30252448)
安里 亮 京都大学, 医学研究科, 助手 (70283603)
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Keywords | 高度難聴 / 人工内耳 / ラセン神経節細胞 / 幹細胞 / 神経栄養因子 / 移植 |
Research Abstract |
本研究の目的は内耳への幹細胞移植技術を用い、聴神経を再生させ、現在、存在する高度難聴への唯一の治療法である「人工内耳」とのハイブリッド型を開発し、近い将来の難聴治療の基礎的研究を行うことである。 本年度はマウス、モルモットを用い、神経幹細胞、骨髄幹細胞、胚性幹細胞などを内耳の蝸牛軸方向に移植し、それらの幹細胞が内耳に生着し、聴神経(らせん神経節細胞)に分化しうるかを組織学的に検討した。その結果、蝸牛軸に移植した胚性幹細胞由来神経細胞は蝸牛の有毛細胞方向だけでなく、中枢の脳幹蝸牛神経核方向にも神経突起を伸張することが確認された。骨髄幹細胞を用いても同様の所見は得られたが、神経細胞に分化した数は胚性幹細胞に比べて少なかった。またdrug delivery system(DDS)技術を用い、各種細胞の変性を防御すると考えられている物質(神経栄養因子で、BDNF:brain-derived neurotrophic factor、IGF-1:insulin like growth factor-1)を内耳に投与した。その結果、BDNFはラセン神経節細胞の変性を防御し、IGF-1は蝸牛有毛細胞の変性を保護することが分かった。この結果人工内耳刺激を受ける聴神経はこれらの物質の投与で保護されることが期待される。一方、内耳障害モデル動物の内耳に、実際の人工内耳電極を挿入する手法も確立し、現在その人工内耳電極を用い、その電極から信号を送り、聴神経の機能が回復し、聴覚が再獲得されるかどうか検討中である。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Engraftment of embryonic stem cell-derived neurons into the cochlear modiolus.2005
Author(s)
Okano T, Nakagawa T, Endo T, Kim TS, Kita T, Tamura T, Matsumoto M, Ohno T, Sakamoto T, Iguchi F, Ito J.
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Journal Title
Neuroreport 16・17
Pages: 1919-1922
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