2004 Fiscal Year Annual Research Report
喉頭摘出者のためのサイレント音声入力装置の開発に関する研究-電話等での通信機能の改善を目指して-
Project/Area Number |
16659468
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
細井 裕司 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (80094613)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阪口 剛史 奈良県立医科大学, 医学部, 助手 (50347564)
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Keywords | 喉頭摘出者 / サイレント / 音声入力 / 電話 / 通信機能 |
Research Abstract |
電気人工喉頭の音が響かず、周囲にもれない音声入力システムを開発のため以下の実験を行った。 1.静かな環境下での実験 1)振動子から放射される音圧の測定-振動子の音は周囲の人に聞こえないか? サイレント音声入力装置が実現されるためには,装置の音源が発生する騒音レベルが、その周囲の人間に対して十分無視できるものであることが必要である。本装置の音源への印加電圧と被験者周囲の騒音レベルとの関係を明らかにすることで、本装置に適した入力電圧(印加電圧)を求めた。 暗騒音レベル40dB(A)の実験室に被験者(話者)を座らせ、サイレント音声入力の音源となる振動子をその頸部に配置する。振動子への印加電圧を0,1,2,...,8,9Vppと変化させ、被験者の正面300mmにおける騒音レベルを測定した。 その結果、騒音レベルは印加電圧6.0Vpp以下では4.2dB(A)以下、4.0Vpp以下では41dB(A)以下であった。印加電圧1Vppでは暗騒音レベルとほぼ等しい40.2dB(A)であった。 2)音声の検出-会話音声は集音されるか? 振動子を外部に音が漏れない音圧で駆動し構音動作を行ったとき、それを音源とする音声が実際に集音することができるかどうかについて検討した。信号を発振器から出力し被験者の頸部に取り付けた振動子を駆動した。構音された話声は、通常の気導マイクロホンと接触型マイクホンの2種類のマイクロホンで集音した。 その結果、両マイクロホンにおいて、音声の集音が確認できた。
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