2005 Fiscal Year Annual Research Report
象牙芽細胞におけるデスモプラキンカイネティクスに関する研究
Project/Area Number |
16659497
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
沢 禎彦 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (70271666)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 重光 北海道大学, 大学院歯学研究科, 教授 (80174928)
山岡 雄司 北海道大学, 大学院歯学研究科, 助手 (50322821)
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Keywords | 象牙芽細胞 / デスモゾーム蛋白 / デスモプラキン / ビメンチン |
Research Abstract |
本年度は、前年度に報告した以下の事柄に関して追試を行った。すなわち、ヒト歯髄象牙芽細胞におけるデスモゾーム蛋白の発現に関して、 1.ヒト歯髄象牙芽細胞はデスモプラキン-1、-2、プラコグロビン、デスモコリン-1、-2、-3、デスモグレイン-1、-2、-3のうち、デスモプラキンのみを発現する。 2.ヒト歯髄におけるプラキンファミリー蛋白の発現はデスモプラキンのみが特異的である。 3.デスモプラキンは象牙芽細胞の細胞体および細胞突起全体に拡散して発現する。 4.培養歯髄細胞ならびに象牙芽細胞では、デスモプラキンおよびプラコグロビン遺伝子を発現する。 5.培養歯髄細胞ならびに象牙芽細胞では、デスモコリン-1、-2、-3およびデスモグレイン-1、-2、-3の遺伝子を発現しない。 6.培養歯髄細胞ではデスモプラキン蛋白の発現は見られない。 7.分化培地を用いた培養でオステオカルシンおよびデンチンシアロホスホプロテインの遺伝子発現が陽性となった細胞ではデスモプラキン-1蛋白の発現が見られる。 8.オステオカルシンおよびデンチンシアロホスホプロテインの遺伝子発現が陽性となった細胞ではデスモプラキン蛋白に対するビメンチンの結合が見られる。 以上の研究成果は、デスモゾーム蛋白デスモプラキンがヒト歯髄象牙芽細胞の分化マーカーとなる可能性、また象牙芽細胞は通常のデスモゾームを形成しない可能性、さらに象牙芽細胞において、デスモプラキンはビメンチンと結合することで細胞内骨格分子として機能する可能性を示唆するものである。
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Research Products
(1 results)