2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16659503
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
高田 清美 (小池 清美) 日本歯科大学, 歯学部, 助手 (60307957)
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Keywords | 後舌腺 / マウス / 粘液細胞 / 分泌顆粒 / リン脂質 |
Research Abstract |
平成16年度に得られた観察結果を光学顕微鏡観察により精査した。リン脂質染色(主に酸ヘマチン法)を行ったところ、生後早期では陽性反応を示す粘液顆粒がほとんどであったが、2、3週齢では陰性反応を示す顆粒が現れた。7週齢ではほとんどの粘液顆粒が陰性反応を示した。現在、後舌腺粘液細胞の分泌顆粒がリン脂質染色に対して、陽性反応を示す部位と陰性反応を示す部位がどの時期にどれくらい分布しているのか調べている。 また、透過型電子顕微観察により後舌腺腺房細胞の顆粒の形態を調べたところ、他の唾液腺で観察される粘液顆粒と比較すると電子密度が高く、やや境界の明瞭な二相性顆粒であることがわかった。0日齢より粘液顆粒が観察でき、3週齢から7週齢にかけて、腺房細胞の長径が大きくなり、それに従って腺房細胞に含まれる粘液顆粒の量が増えたが、顆粒の形態にはあまり差がみられなかった。現在、光学顕微鏡観察(主にリン脂質染色)で得られた結果に基づき、透過型電子顕微観察の結果を部位別に比較している。 さらに、光学顕微鏡観察で得られた結果と比較しながら、X線マイクロアナライザ(EPMA)による分析を試みている。後舌腺をEPMAで観察することで、リンがどのように含まれているのかを観察し、腺房細胞粘液顆粒に含まれるリン脂質の存在がより明確になると考えている。 平成16年度でポリクロナール抗リン脂質抗体による光学免疫染色をおこなう予定であったが、これについてはさらに準備を続けている。
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