2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16659523
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
中島 美砂子 九州大学, 大学院・歯学研究院, 助手 (20207773)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤峰 昭文 九州大学, 大学院・歯学研究院, 教授 (00117053)
平田 昌子 九州大学, 大学病院, 助手 (10153769)
伊藤 正孝 防衛医科大学校, 医学部, 講師
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Keywords | 歯髄組織幹細胞 / 象牙芽細胞 / side poprlation cells (SP)細胞 / フローサイトメトリー / 細胞融合 |
Research Abstract |
組織幹細胞は全細胞中の約0.3%前後しか含まれておらず、ヒトの自己の組織幹細胞を大量に得ることは困難であり、組織幹細胞の増殖能・多能性を維持したまま大量に増殖させる培養法の開発はむずかしいといわれている。したがって、本研究は、歯髄の形質を維持したままヒトの自己の歯髄幹細胞を大量に得る新しい技術の開発を目的とした。まず、今回、ブタの歯胚から酵素消化で得られた歯髄細胞をHoechst33342でラベルし、色素を多く排出する画分、SP細胞をフローサイトメトリーにて分取した。このSP細胞は全細胞中の約0.2%であった。このSP細胞は自己複製能と多能性をもつという幹細胞の特徴を示していた。ついで、細胞融合装置を用いて、歯髄SP細胞と歯髄から得られた全細胞の細胞融合を試みた。等量の細胞を融合用培地(0.25Mグルコース、0.1M酢酸カルシウム、0.01mg/ml BSA)に懸濁し、4mmギャップの電極を用いて、交流を1MHz、50V、20秒かけると、顕微鏡下で15個ぐらいの細胞が繋がったパールチェーンが観察された。ついで、直流で、700V、20マイクロ秒2回かけるとその4倍体歯髄融合細胞が形成され、その融合効率は20%、生存率は30%以下であった。 この細胞を培養し、細胞の自己複製能の維持と多能性(脂肪、軟骨、神経、筋肉、象牙質などへの分化能)の検索を行い、幹細胞と歯髄の性質両方を合わせ持つかどうかの検討を行った。
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Research Products
(2 results)