2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16659527
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
服部 佳功 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助教授 (40238035)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 智昭 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (50312591)
高津 匡樹 東北大学, 病院・助手 (50343033)
岩松 正明 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (30343031)
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Keywords | 咀嚼 / 消化 / 胃排出速度 / 呼気試験 / 咬合条件 / 短縮歯列 / 胃電図 / 精咀嚼 |
Research Abstract |
初年度の検討から、咀嚼回数と咀嚼による食物の粉砕程度は、ともに胃排出速度に影響を及ぼすことが判明した。このことは、咀嚼には食物の粉砕によって直接に消化吸収を扶ける作用があるのみならず、咀嚼動作が消化管の運動機能を賦活し、結果として胃排出を早めることを示唆するものであり、後者に関しては、sham feedingの効果を検討した多くの先行研究の知見を追認するものとなった。しかしながら、咀嚼動作それ自体と、その結果である食物の細分が、それぞれ消化器機能にいかなる影響を及ぼすかを明らかにしない限り、歯科臨床における咀嚼機能回復の目標設定を根拠に基づいて行うことはできない。 そこで本年度は、初年度に用いた呼気試験法に加え、胃の運動機能を直接に評価する胃電図法を用い、前者から消化吸収の速度を観察するとともに、後者から消化管の運動機能の経時変化を観察し、咀嚼動作の影響と食物細分の影響のそれぞれが消化管の運動機能やそれによる胃排出にどのような影響を及ぼすかを明らかにする方法の確立を試みた。 本研究では、3cpm(0.05Hz)以下の低周波を成分とする胃電図を、摂食以前から呼気試験法の検査時間終了までの6時間に亘って安定に記録する必要がある。そこで生体信号増幅器にインスツルメンテーション形式の自製のヘッドアンプとアナログ・フィルタを組み合わした記録装置を検討し、所期の性能を得ることができた。本装置を用いた呼気試験と胃電図の同時記録は、次年度の課題とした。
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