2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16659529
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
山田 好秋 新潟大学, 医歯学系, 教授 (80115089)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 修一 新潟大学, 医歯学系, 教授 (40018859)
林 豊彦 新潟大学, 自然科学系, 教授 (40126446)
|
Keywords | 姿勢の記録 / 頭位 / フランクフルト平面 / 体幹の姿勢 / 頸部関節可動域 / 年齢差 / 性差 |
Research Abstract |
本研究の目的は日常生活でヒトの姿勢がどのように保持されているか、記録・解析する簡便な装置を開発することにあった。昨年度は臨床で簡便に使用できるようハードを改良し、市販のソフトと組み合わせた。その結果、姿勢の信号は時系列データとして直接エクセル等のソフトに入力できるようになり、後の解析は容易となった。今年度はさらに専用ソフトを開発した。臨床的評価を行うため被験者27名(男性13名女性14名:平均年齢45歳)で屈曲時頸部関節可動域を求めた。海外における研究報告とは少し結果が異なったが、人種差によるものか、記録方法の違いによるものかは判定しがたい。しかしながら、国内での頸部可動域に関する報告はほとんどなく、今後の研究が必要である。年齢による関節可動域の変化を求めたところ、若年者群は高齢者群よりも可動域が広いという結果を得た。このことは、年齢とともに軟骨の弾力性が低下することや、腱の引っ張り強度が低下することに依存すると考えられる。関節可動域の性差については、過去の報告と異なっており、年齢による差が男女間の差をマスクした可能性もあり、今後の課題である。頸部関節可動域を測定するうえで、従来の研究では頭位の基準点を求める際、被験者に背すじを延ばした自由な姿勢をとらせた上で前方の床に水平な位置を注視させ、この頭位を基準点として計測してきた。しかしながら、この方法は曖昧であり、異なる研究報告を比較する上で問題となる。我々は、歯科臨床で日常的に計測されるフランクフルト平面を基準とし、フェイスボーに水準器を取り付けることでフランクフルト平面を鉛直軸に直交する頭位(基準点)を比較的簡単に求めることができた。本研究は初期の目的を十分満たすと結論できる。
|
Research Products
(3 results)