2004 Fiscal Year Annual Research Report
Ku70ノックダウンによるBax活性化・DNA修復抑制を介した口腔癌分子標的治療
Project/Area Number |
16659557
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
新谷 悟 愛媛大学, 医学部, 助教授 (80294429)
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Keywords | KU70 / KU80 / DNA-PKcs / 放射線治療 |
Research Abstract |
Ku70はKu80、DNA-PkcsとともにDNA修復因子のサブユニットとして非相同性DNA末端再結合機構として働く。口腔癌において放射線照射によるDNA損傷でKu70の発現が誘導され、その発現増加量が放射線抵抗性に関連することを確認した。 さらにDNA損傷によるKu70のDNA修復系およびアポトーシス誘導経路における機能解析を行うために、放射線照射によるDNA損傷に対するチャックポイント応答性の異なるSAS-neo(野生型p53)とSAS-mtp53(変異型p53)に対して8Gyの放射線照射を行い細胞周期解析を行った。その結果、野生型p53をもつSAS-neoではG1期停止、G2M期停止を伴いアポトーシスに移行したのに対し、変異型p53をもつSAS-mtp53では、G2M期停止後、アポトーシスを回避し、再増殖を認めた。すなはち、その細胞周期停止とアポトーシスの誘導が異なることが示唆された。ウエスタンブロティング法によりKu70はKu80、DNA-Pkcsのそれぞれの発現をみたところ、特にKu70においてその発現変化が異なりアポトーシスの制御に関連していることが示唆された。さらに、Ku70、Ku80、DNA-PkcsのsiRNAを作成し、これによる発現抑制効率につき各種細胞を用いて検討を行っている。今後、siRNAにてKu70、Ku80、DNA-Pkcsをノックダウンした細胞における放射線感受性について検討を加える予定である。
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