2006 Fiscal Year Annual Research Report
三叉神経領域の神経因性疼痛におけるCOX-1、2、3の発現とその役割について
Project/Area Number |
16659563
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
太田 嘉英 東海大学, 医学部, 助教授 (60233152)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 隆幸 東海大学, 医学部, 講師 (80297209)
槻木 恵一 神奈川歯科大学, 歯学部, 助教授 (00298233)
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Keywords | 口腔外科 / 神経因性疼痛 / COX-2 / COX-3 / 中枢性感作 / 三叉神経 |
Research Abstract |
痛みの中枢性感作にCOX-や最近cloningされたCOX-3が関与していることが報告された。そのため、近年、COX-2,COX-3 inhibitorにより痛みの中枢性感作が制御できる可能性が注目されている。そこで、以下について検討を行った。 (1)COX-2 inhibitorの先制鎮痛効果について 痛みの中枢性感作にCOX-2が関与していること報告され(Samad TA, et al.Nature 410,471-5,2001.)、COX-2 inhibitorが先制鎮痛効果を示す可能性が示唆されている。口腔小手術患者を対象に、COX-2 inhibitor meloxicamの先制鎮痛効果の検討を行った。Meloxicamを術前投与行った場合、non-selective NSAIDsを投与した群、placebo群と比較し有意に先制鎮痛効果があること明らかにした。(Int J Oral Maxillofac Surg.に掲載、論文発表。) (2)NMDA antagonistsの先制鎮痛効果について 痛みの侵害入力に、2次ニューロンの鋭敏度が変化し興奮性アミノ酸が分泌されるため、興奮性アミノ酸のantagonists (Dextromethorphan 30mg術前投与)を用いることで先制鎮痛が得られるかを明らかにした。(Oral Surg Oral Med Oral Pathol Oral Radiol Endodod.に掲載、論文発表。) (3)神経因性痙痛における中枢神経の可塑性変化について 中枢神経における神経因性疼痛の病態として末梢神経系から中枢神経系の可塑的変化が起こっていると考えられる。三叉神経損傷モデルを用いて、この変化に関わりがあると思われるNGF、BDNF、NT-3、neurokinin receptor、COX-2、COX-3の発現と疼痛時に発現する脳内のimmediate early geneであるc-fosを比較・検討する。現在、追加実験中。
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