2004 Fiscal Year Annual Research Report
頭頚部癌細胞由来RNAヘリカーゼのクローニングと機能解析
Project/Area Number |
16659565
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Research Institution | Matsumoto Dental University |
Principal Investigator |
橋本 雅幸 松本歯科大学, 歯学部, 助手 (10367518)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上松 隆司 松本歯科大学, 大学院・歯学独立研究科, 助教授 (40203476)
堂東 亮輔 松本歯科大学, 歯学部, 助手 (40329470)
古澤 清文 松本歯科大学, 大学院・歯学独立研究科, 教授 (90165481)
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Keywords | 頭頸部癌 / RNAヘリカーゼ / クローニング / cDNAライブラリー |
Research Abstract |
本年度は、1)前立腺癌細胞から得たヘリカーゼ遺伝子のアミノ酸配列からペプチド抗体を作製する、2)唾液腺癌由来HSG細胞に対するペプチド抗体を作製するために、細胞抽出液からヘリカーゼ蛋白を精製する、3)頭頸部癌細胞のmRNAからcDNAベクターライブラリーを作製することを目的として行った。その結果、1)ペプチド抗体は、LNCapから得たヘリカーゼ遺伝子のアミノ酸配列から親水基配列を分析し、ラビットを宿主としてポリクローナル抗体を得た。ウェスタンブロット解析では、核抽出液ならびに細胞抽出液(細胞質蛋白)に蛋白バンドが検出され、核内移行シグナルの存在が示唆された。2)HSG細胞の細胞抽出液を調製し、イオン交換クロマトグラフィーならびにゲルクロマトグラフィーによるFPLCに供したところ、約48kDaの蛋白が精製された。本酵素はエンド型脱糖鎖活性を有することが示唆された。3)頭頸癌のうち扁平上皮癌細胞のHela細胞を用いてmRNAを抽出し、UNIZAPIIベクターcDNAライブラリーを作製した。このファージベクターの力価を測定したところ2×10^9Pfu/mlであり、遺伝子クローニングを行うにあたり十分な力価であることが明らかとなった。 以上のように研究が順調に進んだことから、作製したcDNAベクターライブラリーを用いてヘリカーゼのクローニングを試みた。その結果、クローニングに用いた抗体が宿主大腸菌であるXL1-blueの産生する蛋白に交差反応する可能性が示された。そこで、ポリクローナル抗体に大腸菌抽出蛋白を吸着させ、大腸菌蛋白吸着済みポリクローナル抗体を作製した。
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