2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16659575
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
槙 宏太郎 昭和大学, 歯学部, 教授 (80219295)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中納 治久 昭和大学, 歯学部, 講師 (80297035)
久保田 雅人 昭和大学, 歯学部, 講師 (30297030)
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Keywords | 歯学教育 / 臨床技能教育 / 患者シミュレーション / ヒューマノイド型ロボット / 自律運動 / 音声認識 / 言語解析 |
Research Abstract |
本研究では、歯学教育において、患者に危険を伴うことなく質の高い臨床技能訓練を実現するため、患者シミュレーションロボット(ヒューマノイド型ロボット)の開発を行っている。 本年度は、開発中のロボットの、動作機構の改良、パーソナルコンピュータを利用した動作制御プログラム等の開発、さらに、上記ロボットを用いた臨床技能訓練を試験的に行い、実習者の反応の調査を行った。 動作制御プログラムの開発により、以下の動作が可能となった。 1)コンピュータ制御による患者の自立的運動(舌、眼球、瞼の開閉、呼吸に伴う胸部の上下運動など) 2)インストラクターの操作による、治療上危険を伴う患者の突発的動作(突然の首振り、手の動き、咳、くしゃみ、など) 3)一定時間以上連続して開口させた際の、顎の疲労を再現した閉口運動 4)音声認識、言語解析、発話機能の搭載による、簡単な会話機能 インストラクターは、制御用コンピュータによりロボットを操作すると同時に、同インターフェース上で、実習者の行動を5段階評価し、記録することを可能とした。また、言語解析機能を利用して、患者には理解しにくいとされる歯科専門用語の使用回数を自動的にカウントし、記録することも可能とした。 試験的臨床技能訓練は、16名の学生、および臨床研修医に対して行い、使用感のアンケート調査を行った。その結果、すべての実習者から、従来の単純なマネキンを用いた実習と比較して、臨場感に優れ、技能訓練に役立つとの回答を得た。 現在は、嘔吐反射再現のための口蓋垂センサーや、臨床状況に応じた血圧、呼吸数変化などを再現する機構、およびプログラムを開発中である。 次年度は、開発の最終段階として各種センサーの増設、再現可能な臨床的状況の増加を行った後、最終的な仕様を決定し、これまでの成果発表を行う予定である。
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