2004 Fiscal Year Annual Research Report
フィールドで高齢者の咀嚼運動を解析するためのシステムの開発
Project/Area Number |
16659587
|
Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
那須 郁夫 日本大学, 歯学部, 助教授 (80112952)
|
Keywords | 顎運動 / 咀嚼運動 / 加速度センサー |
Research Abstract |
最近,米国において開発された加速度センサーを利用して顎運動を感知し,マイクロチップコンピュータでこれを制御しつつ,その出力データをパーソナルコンピュータに蓄積して解析するシステムの構築(機器開発およびソフトウエア開発)を本研究の目的とした。 本年度は,加速度センサを用いた加速度センサ部PICマイクロチップを用いたマイコンコントロール部,教室所有のWindowsパソコンを用いたパソコン部の3部でシステムを製作構成し,所期の目的をある程度達成できる計測が可能になった。 ソフトウエアは,マイコンコントロール用と,パソコン側のデータ受信・蓄積用,および,データ解析用の3種類が必要であり,本補助金のLabView計測用ソフトによりプログラムを作成できた。 使用電子部品は,すべて民生用として市場に販売されているものを利用して,組み立てて動作させることができた。現在,重力に対するシステムの忠実性,再現性を検討し,加速度運動が正しく計測できることを確認するための実験を継続中である。 本研究を進めるうち,これまでにこのような方法で顎運動を記録することがほとんどなかったため,計測方法の基準作りが急務であることがわかり,特に,試験に使用する基準食品の開発が新しい研究テーマとして持ち上がりつつある。 次年度以降,実際に顎に装着して,さまざまな食品の咀嚼運動時の顎運動を計測記録する予定である。その際サンプリング回数など「器械」の方で対応するべき点と,現場に応用する場合の基準的な計測方法を確立するための「人間」の方で対応するべき点について詳細に検討する必要がある。
|