2004 Fiscal Year Annual Research Report
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16659598
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Research Institution | St. Luke's College of Nursing |
Principal Investigator |
堀内 成子 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (70157056)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江藤 宏美 聖路加看護大学, 看護学部, 講師 (10213555)
桃井 雅子 聖路加看護大学, 看護学部, 講師 (90307124)
小陽 美紀 聖路加看護大学, 看護学部, 助手 (80365840)
小川 鑛一 東京電機大学, 理工学部, 教授 (90016684)
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Keywords | 乳房マッサージ / 手掌圧力 / 助産師 |
Research Abstract |
今年度は、助産師が行う分娩介助技術のひとつである会陰保護術の手にかかる圧力測定の前段階として測定方法の検討を行った。育児期のケアである乳房マッサージに焦点を当て、助産師の両手掌に小型圧力センサーを貼付して圧力を経時的に測定し、センサーの作業状況および測定環境を調整し、測定方法の信頼性を高めるための準備としてパイロットスタディを行った。 研究協力者は1ヶ月と1歳4ヶ月のこどもの授乳中である母親2名で、乳房ケアを日頃専門に行っている助産師Aと、日常的に乳房ケアを行っていない助産師Bの2名がそれぞれ時間の間隔をあけて15分間研究協力者の乳房マッサージを行った。このパイロット研究は、計画段階で本学研究倫理審査委員会の承認を得て後に実施した。 その結果、Aのマッサージは乳房基底部を剥離するかのごとくに押し上げ・引き上げの7つの手技と搾乳を1セットとして繰り返す方法で一定のリズムがあるため、ほとんど圧力値として計測されない時間から右手最大45KPaB、左手最大35KPaの圧力負荷が計測された。一方、Bは両手共最大で8KPaで終始ほとんど圧力値として計測されなかった。これは小型圧力センサーの貼付位置の再考というより、Bのマッサージが乳房の基底部周辺を動かすことを中心としていたために圧力として計測されなかったと考える。つまり、Bのマッサージは乳房をなでるような小型圧力センサーに対して横向きの力が主に加わっていたと考える。研究協力者はA、Bのマッサージに対して疼痛もなく気持ちよかったと評価した。 今後の課題として貼付部位の考慮とともに、加えて母乳によりテープがはがれてしまうことがわかったので、分娩時は羊水や血液が関与するため、水に強く剥がれにくい材質のテープを探す必要性が確認できた。
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