2005 Fiscal Year Annual Research Report
不妊治療に臨む夫婦のリプロダクティブ・ヘルスケア-カップル支援有効性の検討-
Project/Area Number |
16659611
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
渡邊 実香 中部大学, 生命健康科学研究所, 講師 (70345908)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 せつ子 名古屋大学, 医学部, 教授 (30182249)
岩瀬 明 名古屋大学, 医学部付属病院, 助手 (20362246)
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Keywords | 対処行動 / 性差 / 年齢 / 治療期間 |
Research Abstract |
ストレス状況下における対処行動選択は重要であるといわれている。ストレス状況下における不妊治療中男女における、性差、年齢、治療期間、不妊原因などの要因による対処行動の相違を明らかにし、心理的支援の一助となるよう調査を実施した。 8箇所の医療施設を対象に、434組(868組)にアンケー卜調査を実施した。女性142人(回収率;33%)男性109人(回収率;25%)の結果より、性差により対処行動は異なり、女性は男性より情緒優先対処(p<0.01)や回避優先対処(p<0.01)を多く用い、男性は女性より課題優先対処(p<0.01)を多く用いてストレス対処する傾向が明らかとなった。特に、治療期間が1年以下、2〜5年以下の場合や、不妊原因が不明の場合にも同様の結果が得られた。 さらに、同性間における比較において、女性では年齢による対処行動の相違は示されなかった一方、男性では、36歳以上の場合情緒優先対処を35歳以下の男性より多く用いることが示された(p<0.05)。 以上のことから、性差や治療期間による対処行動選択の相違は、時に夫婦間の心理的乖離も危惧される。また、今回の調査において、年齢は男性の情緒的対処行動の変化をもたらすなど対処行動選択に大きな要素であることが示唆され、カップルカウンセリングの視点に男性の年齢も考慮する重要性が根拠付けられたといえる。性差、治療期間、年齢などによる特徴を考慮した助言を実施することでストレル対処にむけた対処行動選択への助言に繋がるのではないかと期待する。
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Research Products
(1 results)