2005 Fiscal Year Annual Research Report
Snoezelenによる痴呆高齢者の行動変容効果に関する研究
Project/Area Number |
16659628
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Research Institution | Niigata Seiryou University |
Principal Investigator |
荒井 淑子 新潟青陵大学, 看護福祉心理学部, 助手 (80345983)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西下 彰俊 東京経済大学, 現代法学部, 教授 (80156067)
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Keywords | Snoezelen / エビデンス |
Research Abstract |
本研究では、徘徊や問題行動、また、施設入居中の帰宅願望や不穏行動を示す認知症高齢者に対してのSnoezelen環境の効果を、標準化されたスケールを用いて学術的に実証していくことを目的としている。 今年度は主に、研究が良質なエビデンスに基づいたものとなるように、研究環境の設定と測定項目とその方法について検討した。検討方法としては、従来のSnoezelen研究の分析をシステマティックレビューをもとに取り寄せた海外文献によって行い、また、前年度のスウェーデンでの視察によって得られた情報をもとに行った。 システマティックレビューによると、マルチセンサリー室内でのMSS/スヌーズレンは認知症後期の人たちの無気力を弱めるといういくらかの根拠があった。さらに、限界があるにせよ科学的根拠があったと示されていた。また、Snoezelenも含め他の心理療法的アプローチのいずれの研究も、鬱や攻撃や無気力に関係している認知症の患者のために世話を施す看護師によって示されていた。(Ekman et al.,1991;Harberg and Norberg,1993;Kerkstra et al.,1999)看護師によって利用されている方法が、精神科医や心理士や療法士の活動などによっても研究が行われ、もしそれらの方法が効果的であると証明されたならば、彼らは看護技術として適応することができるだろう、と述べられていた。 いずれにせよ、エビデンスとなるような測定方法と測定項目を考案し、実施することが今後の課題である。
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