2004 Fiscal Year Annual Research Report
パラダイム転換期における訪問看護師の看護実践に対する自己効力尺度の開発
Project/Area Number |
16659636
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Research Institution | Seirei Christopher University |
Principal Investigator |
冨安 眞理 聖隷クリストファー大学, 看護学部, 助手 (50367588)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻 ちえ 聖隷クリストファー大学, 看護学部, 助手 (30367586)
松本 浩幸 聖隷クリストファー大学, 看護学部, 助手 (60367589)
中野 照代 聖隷クリストファー大学, 看護学部, 教授 (80288406)
酒井 昌子 聖路加看護大学, 看護学部, 講師 (60236982)
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Keywords | 訪問看護師 / 看護実践 / フォーカスグループインタビュー |
Research Abstract |
研究目的:訪問看護師の看護実践上の課題である医療モデルから生活モデルへのシフトに着目した自己効力尺度を作成し、その妥当性と信頼性を検討する。 平成16年度研究目標:病院から在宅へと働く場を移した訪問看護師が認知する看護実践上の課題について明らかにする。 研究方法:1.データ収集 1)研究協力者 研究機関関連施設である訪問看護ステーション所属訪問看護師19名である。平均年齢37.7歳,訪問看護師としての経験は6ヶ月〜9年,平均4.5年,病院での看護師としての経験は3年〜22年9ヶ月,平均10.5年であり、すべて女性であった。病院における経験としては、内科もしくは外科病棟での経験者16名,ICU病棟での経験者2名,NICU病棟での経験者1名であった。 2)調査方法 2004年9月〜11月にかけて、訪問看護の経験年数3年未満と3年以上のグループにわけ、フォーカスグループインタビューを3グループに対し各1回約90分実施した。 3)分析方法 テープは逐語録とし、その逐語録から共同研究者4名が訪問看護実践上の課題に関する部分を抜き出し、それを解釈し概念化していった。結果分析について内容妥当性を高めるため、質的研究・指導に携さわっている専門家にスーパーバイズを受けた。4)倫理的配慮 研究協力者に文書を用いて研究の趣旨を伝え、研究への同意を得た。尚、本調査は聖隷クリストファー大学倫理委員会の承認を得て実施に至った。 結果および考察:経験年数3年未満の者は、【在宅療養者とパートナー関係をむすぶ】こと、医療者として【ひとりで訪問する】ことを主な課題として捉えていた。経験年数3年以上の者は、生活者の視点をもった【医療から生活へ看護の軸を移す】こと、【在宅ケアチームの一員となる】ことを主な課題として捉えていた。今回の調査から、訪問看護経験年数によって看護実践上の課題に違いがあることが明らかになった。
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