2005 Fiscal Year Annual Research Report
輝度生成メカニズムの光学的解析に基づく単眼カメラからの3次元形状獲得
Project/Area Number |
16680010
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
牧 淳人 京都大学, 情報学研究科, 助教授 (60362414)
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Keywords | 3次元形状獲得 / 運動パラメタ / 特徴点対応付け / 局所位相 / 表面反射モデル / 鏡面反射成分 / 照明変動基底 |
Research Abstract |
平成17年度に得られた主な研究実績は以下の通りである。 (1)3次元形状獲得アルゴリズムにおける運動パラメタ計算の高精度化 本研究では主として単一固定カメラによる時系列の画像入力を前提に、対象の光源との相対的な運動により表面に物理的な輝度変化が生じることを利用した形状獲得を行っており、対象の運動パラメタを正確に計算することが重要である。この運動パラメタは、特徴点の対応付けを手がかりとして計算するが、画像間での陰影変化に拘わらず対応点の座標を正確に求めることは残された課題であった。この問題に対し、本年度は、局所的な位相情報を用いた対応付け手法を提案した。局所的な位相情報は、画像とGaborフィルタとの畳込みによって得ることができる。特に複数のフィルタの出力を選択的に利用することにより、位相情報が不安定になる状況を回避しながら、計算された局所位相に対して位相シフトと空間シフトの関係を用いて対応付けを試みた。特徴点の近傍に適当な形状モデルを定め、一定の条件下での安定性を理論的に確認した。また、実際に陰影変化を伴う実画像系列を対象として、特徴点の対応付けと運動パラメタがより正確に求められることを確認した。 (2)入力画像の線形化-鏡面反射成分の除去 前年度に、5枚以上の入力画像中で鏡面反射成分の影響を強く受けている入力画像を対象表面の部分ごとに自動的に決定するアルゴリズムを開発したが、この拡張として、各対応画素の並べ替えによる照明変動基底の生成において、鏡面反射成分をLambertian成分の線形結合との残差として除去する手法を提案し、実画像における有効性を確認した。
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