2004 Fiscal Year Annual Research Report
幹細胞再生医療のための細胞増殖因子グラジエント化足場の創製
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16680021
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山本 雅哉 京都大学, 再生医科学研究所, 助手 (10332735)
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Keywords | 細胞増殖因子 / 足場材料 / 濃度グラジエント / 幹細胞 / 再生医療 / 生体組織工学 / 傾斜機能化材料 |
Research Abstract |
生体組織の発生や再生プロセスにおいては、細胞の時間的、空間的な増殖、分化が重要であり、この制御が、時間的、空間的、濃度的に最適な条件でタンパク質などの生理活性物質が配置された細胞の周辺局所環境によって行われていることが知られている。そこで、このような細胞の周辺局所環境を空間的に変化させるために、官能基濃度のグラジエントをもつ傾斜機能化材料を作製し、それらの材料上での細胞の接着ならびに増殖について検討した。 ポリアクリルアミドハイドロゲルおよびポリアクリルアミドを表面グラフト化した不織布を作製した。高分子鎖の酸アミド結合を一方向の濃度勾配をもつように加水分解反応することによって、官能基濃度のグラジエントをもつ傾斜機能化材料を得た。また、濃度勾配は加水分解の反応条件により変化させることができた。一方、コラーゲン固定化傾斜機能化ポリアクリルアミドハイドロゲル上で線維芽細胞を培養したところ、培養1日後の接着細胞密度は傾斜機能化ハイドロゲルのコラーゲン固定化量に依存し、コラーゲン固定化量の多い部分では細胞は接着、伸展していたがコラーゲンが固定化されていない部分では細胞が認められなかった。 次に、細胞増殖因子と足場材料とを組み合わせる試みとして、細胞増殖因子の徐放化が可能な足場材料を作製した。ゼラチンとβ-リン酸三カルシウム粒子(β-TCP)とを混合した後、凍結乾燥することにより、平均孔径200μmのボアをもつスポンジを作製した。得られたスポンジへラット大腿骨から単離した間葉系幹細胞を播種した後、骨分化培養を行ったところ、β-TCPの添加量によって、骨分化度は変化することがわかった。一方、細胞増殖因子として骨形成因子(BMP-2)を含有したスポンジをラット背部皮下へ埋入したところ、スポンジ内部への細胞浸潤と骨形成とが認められた。
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Research Products
(2 results)