2004 Fiscal Year Annual Research Report
図書館等及び学童保育施設を拠点にした実験キットの設置・貸し出しサービスの有効性
Project/Area Number |
16680027
|
Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
大辻 永 茨城大学, 教育学部, 助教授 (20272099)
|
Keywords | 科学教育 / 子ども / 異文化理解 / 観光人類学 / 自分史 / カプセル玩具 / CSSE |
Research Abstract |
本研究は、子どもの科学文化に着目する、研究代表者の一連の研究に位置づいている。3年間の研究期間の初年度に当たる今年度は、図書館等に実験キットを試行的に設置し、その有効性を明らかにすることを当初の目標としていた。実際、「交付申請書」の「研究実施計画」にはその旨を記して提出した。しかしながら、その直後、子どもの身の回りに入り込んでいる実験キット類がすでに市販されていることが判明した。しかし、それらの有効性については検証されていない。そこで、今年度は以下を研究の目標にした。 (1)子どもの科学文化に着目する研究領域について、意見交換と資料収集を行う。 (2)市販されている実験キットの有効性を明らかにする。世に出ていない実験キットについては開発に着手し、図書館等において貸し出すことの有効性については、次年度以降に検討する。 (3)次年度に向けた準備 (1)については、CSSE(Culture Studies of Science Education)という科学教育における最近の研究グループの会合等において発表を重ね、世界的に活躍する科学教育研究者と意見交換を行った。研究代表者は、観光人類学の概念を援用し、科学文化という異文化との接触という観点で科学教育をとらえ、自分史という方法で子どもの科学文化からアプローチをしている。このストラテジーには概ね理解が得られた。 (2)については、カプセル玩具メーカーに出向いてインタビューを行い、実験キットシリーズの開発目的等を調査することから開始した。そして、約800個の実験キット(カプセル玩具)を近隣の小中学生に配布し、事前事後のアンケートを行った。 (3)については、次年度に行う実験キットの開発・貸し出しに向け、近隣の小中学校の先生方にご参集いただき、市販されている種々の実験キットの特徴について検討し、開発すべき実験キットのあり方について討議した。
|
Research Products
(5 results)