2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16683004
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
谷口 和也 東北大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (60281945)
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Keywords | アメリカ社会科 / 公民科教育 / 市民的資質 / カリキュラム / グローバル教育 / シティズンシップ |
Research Abstract |
平成16年度は、1980年代のアメリカ、および1990年代のイングランドにおける市民教育の枠組みの変化を中心に、カリキュラム作成レベルに注目した「多重化する「公」」についての研究を行った。実績は、国際シンポジウムの主催および出席が各1件、全国学会での口頭発表が3件、その他の口頭発表が4件(うち2件は社会的貢献の一貫として類似内容を発表)、学術論文等への執筆が3件となった。 アメリカに関しては、全米社会科協議会の元会長ライジンガー氏を他予算で日本に招き、千葉大学の戸田助教授らを交えた市民教育に関するシンポジウムを10月に主催した。11月の渡米時は、全米社会科協議会の現会長ガルシア氏や、多文化教育に大きな影響を持つデンバー大学CTIR、Asian Society、American Forum for Global Education、およびアメリカのCivicsのナショナル・スタンダードを開発したCenter for Civic Educationへの聞き取り調査および資料収集を行った。3月の渡米時には、スタンフォード大学の国際関係学部のムカイ氏や、南カリフォルニア大学のレミー氏、デンバー大学のモンゴメリ氏への聞き取り調査と資料収集をし、特に1980年代のグローバル教育論争の中で、アメリカという「公」とグローバル社会という「公」がどのように関連付けられてきたかを調査した。 イギリスにおいては、イングランドの中等教育レベルにおける新しい教科Citizenshipの理論家であり、また実践に関して教科書や団体を組織しているヨーク大学のデービス氏との研究協力体制を築き、またヨーク大学でのシンポジウムに出席すると同時に今後のヨーク大学との研究連携について話し合った。 学会等での成果発表は、日本カリキュラム学会、全国社会科教育学会での口頭発表(1学会で2件発表)、および社会系教科教育学会、東北大学大学院教育学研究科研究年報等への執筆を行った。この他に、尾形尚子記念国際シンポジウム、21世紀COEの研究会での成果報告、および宮城県開発教育ネットワーク、多賀城市国際理解教育研究会での発表を通した社会的貢献を行った。
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